“蛇目傘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
じゃのめ37.5%
じやのめがさ25.0%
じゃのめがさ18.8%
じやのめ12.5%
ぢやのめがさ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
胸を反らして空模様を仰ぐ、豆売りのおばあの前を、内端うちばな足取り、もすそを細く、蛇目傘じゃのめをやや前下りに、すらすらと撫肩なでがたの細いは……たしかに。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
立派な手廣な角店で、五彩目を奪ふ頭飾かみかざりの類がならべてある。店頭には、雨の盛に降つてゐるにもかゝはらず、蛇目傘じやのめがさをさし、塗足駄ぬりあしだ穿いた客が引きも切らず出入してゐる。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
入口の障子しょうじをがたがたとけて、学生マントを着た小兵こがらな学生が、雨水の光る蛇目傘じゃのめがさ半畳はんだたみにして、微暗うすくら土間どまへ入って来た。
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
蛇目傘じやのめを肩にしてキツとなつた定九郎の青い眼つきや
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかは、午前ごぜんうち爪皮つまかは高足駄たかげた外套ぐわいたうしづくしたゝ蛇目傘ぢやのめがさくも濡々ぬれ/\としたありさまで、(まだ四十にはがあるのに、わかくしてした)香川かがは或素封家あるそはうか婿むこであつた
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)