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垂
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たら
ふりがな文庫
“
垂
(
たら
)” の例文
彼方
(
かなた
)
の床の間の
鴨居
(
かもい
)
には
天津
(
てんしん
)
の
肋骨
(
ろっこつ
)
が万年傘に代へてところの
紳董
(
しんとう
)
どもより贈られたりといふ
樺色
(
かばいろ
)
の旗二流おくり来しを掛け
垂
(
たら
)
したる
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
さて、こうして手に入れた粉薬を、水に溶かして、鼻の病気の為に始終開きっぱなしの、遠藤の大きな口へ
垂
(
たら
)
し込めば、それでいいのです。
屋根裏の散歩者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
間もなく方二尺位のブロックが切られ、リングに通してロープが
垂
(
たら
)
されると、最初に田名部が巧みに降りて行く。
一ノ倉沢正面の登攀
(新字新仮名)
/
小川登喜男
(著)
潜門
(
くぐりもん
)
の板屋根には
痩
(
や
)
せた柳が
辛
(
から
)
くも若芽の緑をつけた枝を
垂
(
たら
)
している。冬の昼過ぎ
窃
(
ひそ
)
かに
米八
(
よねはち
)
が病気の
丹次郎
(
たんじろう
)
をおとずれたのもかかる
佗住居
(
わびずまい
)
の
戸口
(
とぐち
)
であったろう。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
源「いえ何ういたしまして、年を
老
(
と
)
った職人などは
攪廻
(
かきまわ
)
しながら
水涕
(
みずッぱな
)
を
垂
(
たら
)
すこともありますから、決して左様なことは致させません、
私
(
わたくし
)
が
如何
(
いか
)
ようにも工夫をいたします」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
腕白者
(
わんぱくもの
)
の輝方氏は近所の
鼻
(
はな
)
つ
垂
(
たら
)
しと一緒に、いつも盗みに出掛けたものだつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
少
(
すくな
)
くなれば一層多く
縮
(
ちゞ
)
らさなければならなくなつて、結局はみじめな髪になつて
仕舞
(
しま
)
ふのである。髪を自然に
垂
(
たら
)
して置く日本の
或
(
ある
)
島の女が驚くべき美事な毛を持つて居るのは
之
(
これ
)
と反比例である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
薄玻璃
(
うすばり
)
の
高脚杯
(
かうきやくはい
)
に
垂
(
たら
)
した……重く……
緩
(
ゆるや
)
かに……。
北原白秋氏の肖像
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
これにばかりは、露のようなよだれを
垂
(
たら
)
し
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
潜門
(
くゞりもん
)
の
板屋根
(
いたやね
)
には
痩
(
や
)
せた
柳
(
やなぎ
)
が
辛
(
から
)
くも
若芽
(
わかめ
)
の緑をつけた枝を
垂
(
たら
)
してゐる。冬の
昼過
(
ひるす
)
ぎ
窃
(
ひそ
)
かに
米八
(
よねはち
)
が病気の
丹次郎
(
たんじらう
)
をおとづれたのもかゝる
佗住居
(
わびずまひ
)
の
戸口
(
とぐち
)
であつたらう。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
其処
(
そこ
)
に帳面を付ける矢立の
巨
(
でけ
)
えのがあるから、茶でも
打
(
ぶ
)
っ
垂
(
たら
)
して書けよ、まだ茶ア汲んで上げねえが、其処に茶碗があるから勝手に汲んで飲めよ、虫尽しだな、その
女子
(
おなご
)
が此の
文
(
ふみ
)
を見て
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
花車重吉という
有名
(
なうて
)
の角力取が這入っては勘弁ならん、是が七十八十になる
水鼻
(
みずっぱな
)
を半分クッ
垂
(
たら
)
して腰の曲った水呑百姓が、年に免じて
何卒
(
どうぞ
)
堪忍
(
かんにん
)
して下されと頭を下げれば堪忍する事も出来ようが
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
己
(
おら
)
アお作が多助へ送った
文
(
ぶん
)
だが、馬鹿なマア
此間
(
こねえだ
)
まで、
青鼻
(
あおっぱな
)
アくっ
垂
(
たら
)
して、
柾
(
まさき
)
の葉で笛を拵えて遊んで居たのがハア、こんな事を仕出かすように成ったかえ、ナント馬鹿々々しい事だがのおかめさん
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
垂
常用漢字
小6
部首:⼟
8画
“垂”を含む語句
垂下
垂々
垂髪
鼻垂
前垂掛
垂布
前垂
垂涎
垂幕
洟垂
垂氷
垂帳
直垂
枝垂
垂簾
垂頭
垂示
垂帛
耳垂
項垂
...