なん/\)” の例文
此度このたびくはだて残賊ざんぞくちゆうして禍害くわがいつと云ふ事と、私蓄しちくあばいて陥溺かんできを救ふと云ふ事との二つをこゝろざした者である。しかるにかれまつたく敗れ、これは成るになん/\としてくじけた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ピンチヨオの草をしとねとし、繃帶したる頭を木の幹によせかけ、僅に唇をうごかすのみにて、傍にはべらせたる妻といふ女に、熱にて死になん/\としたる我夫を憐み給へ、といはせたるロレンツオは
その青森附近油川村に淹留すること既に百日になん/\としてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)