“綢繆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちうびう50.0%
ちゅうびゅう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
詩家あに無情の動物ならむ、否、其濃情なる事、常人に幾倍する事いちじるし、然るに綢繆ちうびう終りを全うする者すくなきは何故ぞ。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
夜々綢繆ちうびうの思ひ絶えざる彷彿はうふつ一味の調は、やがて絶海の孤島に謫死てきししたる大英雄を歌ふの壮調となり五丈原頭ごぢやうげんとう凄惨せいさんの秋をかなでゝは人をして啾々しうしう鬼哭きこくに泣かしめ、時に鏗爾かうじたる暮天の鐘に和して
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
欧化気分がマダ残っていたとはいえ、沼南がこの極彩色の夫人と衆人環視の中でさえも綢繆ちゅうびゅう纏綿てんめんするのを苦笑してひそかに沼南の名誉のためあやぶむものもあった。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
風雨殺到して後ににわかに門戸の綢繆ちゅうびゅうを謀るが如き愚に陥らざらんことを希望する。
婦人問題解決の急務 (新字新仮名) / 大隈重信(著)