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でく
南無冥加あらせたまへ!
多勢育てた
嬰兒の
中で
最ち
可憐であったはお
前ぢゃ。
其お
前の
御婚禮を
見ることが
出來れば、
予の
本望でござります。
いつも
眞赤になってゐる……
其姫の
脣から
永劫死なぬ
天福を
窃と
盜むことも
出來る、ロミオにはそれが
能はぬ。
彼奴等は
可憐しいヂュリエットの
手の
白玉を
掴むことも
出來る、また
姫の
脣から……
其上下の
脣が、
淨い
温淑な
處女氣で、
互ひに
密接と
合ふのをさへ
惡いことゝ
思うてか