トップ
>
出来
>
でき
ふりがな文庫
“
出来
(
でき
)” の例文
旧字:
出來
笠森
(
かさもり
)
のおせんだと、
誰
(
だれ
)
いうとなく
口
(
くち
)
から
耳
(
みみ
)
へ
伝
(
つた
)
わって
白壁町
(
しろかべちょう
)
まで
往
(
ゆ
)
くうちにゃァ、この
駕籠
(
かご
)
の
棟
(
むね
)
ッ
鼻
(
ぱな
)
にゃ、
人垣
(
ひとがき
)
が
出来
(
でき
)
やすぜ。のう
竹
(
たけ
)
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私
(
わたくし
)
の
思
(
おも
)
うには、これだけの
銭
(
ぜに
)
を
費
(
つか
)
うのなら、
遣
(
や
)
り
方
(
かた
)
をさえ
換
(
か
)
えれば、ここに二つの
模範的
(
もはんてき
)
の
病院
(
びょういん
)
を
維持
(
いじ
)
することが
出来
(
でき
)
ると
思
(
おも
)
います。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其
(
それ
)
では
魔物
(
まもの
)
が
不承知
(
ふしようち
)
ぢや。
前方
(
さき
)
に
些
(
ちつ
)
とも
無理
(
むり
)
はねえ、
気
(
き
)
に
入
(
い
)
るも
入
(
い
)
らぬもの……
出来
(
でき
)
不出来
(
ふでき
)
は
最初
(
せえしよ
)
から、お
前様
(
めえさま
)
の
魂
(
たましひ
)
にあるでねえか。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
人
(
ひと
)
と
人
(
ひと
)
との
間
(
あひだ
)
に
少
(
すこ
)
しでも
隙間
(
すきま
)
が
出来
(
でき
)
ると
見
(
み
)
ると
歩
(
ある
)
いてゐるものがすぐ
其跡
(
そのあと
)
に
割込
(
わりこ
)
んで
河水
(
かはみづ
)
の
流
(
なが
)
れと、それに
映
(
うつ
)
る
灯影
(
ほかげ
)
を
眺
(
なが
)
めるのである。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
入
(
い
)
れ
替
(
かは
)
つて
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
たのは
熊
(
くま
)
の
膏薬
(
かうやく
)
の
伝次郎
(
でんじらう
)
、やち
草
(
ぐさ
)
で
編
(
あ
)
んだ
笠
(
かさ
)
を
冠
(
かむ
)
り
狸
(
たぬき
)
の
毛皮
(
けがは
)
の
袖
(
そで
)
なしを
被
(
き
)
て、
糧切
(
まぎり
)
は
藤
(
ふぢ
)
づるで
鞘
(
さや
)
が
出来
(
でき
)
てゐる。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
はお
前
(
まえ
)
さんのためを
思
(
おも
)
ってそう
言
(
い
)
って
上
(
あ
)
げるんだがね。とにかく、まあ
出来
(
でき
)
るだけ
速
(
はや
)
く
卵
(
たまご
)
を
生
(
う
)
む
事
(
こと
)
や、
喉
(
のど
)
を
鳴
(
なら
)
す
事
(
こと
)
を
覚
(
おぼ
)
える
様
(
よう
)
におし。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「
好
(
い
)
いだらう、僕はまだ見た事がないが。——然し、そんな
真似
(
まね
)
が
出来
(
でき
)
る
間
(
あひだ
)
はまだ気楽なんだよ。世の
中
(
なか
)
へ
出
(
で
)
ると、
中々
(
なか/\
)
それ
所
(
どころ
)
ぢやない」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
宮
(
みや
)
というものは、あれはただお
賽銭
(
さいせん
)
を
上
(
あげ
)
げて、
拍手
(
かしわで
)
を
打
(
う
)
って、
首
(
かうべ
)
を
下
(
さ
)
げて
引
(
ひ
)
きさがる
為
(
た
)
めに
出来
(
でき
)
ている
飾物
(
かざりもの
)
ではないようでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
と
聞
(
き
)
きました。
坊
(
ぼう
)
さんはこわごわ
立
(
た
)
って、
戸
(
と
)
をあけて、
裏手
(
うらて
)
をながめますと、そこに
深
(
ふか
)
い
田
(
た
)
が
出来
(
でき
)
ていて、
水
(
みず
)
がいっぱいあふれていました。
人馬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
見ることは
止
(
や
)
めにして、サア写すのだ。
併
(
しか
)
し千頁もある大部の書を皆写すことは
迚
(
とて
)
も
出来
(
でき
)
られないから、末段のエレキトルの処
丈
(
だ
)
け写そう。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
今の青年は恋は
出来
(
でき
)
ないと云っていて
而
(
しか
)
も恋はするけどごく
刹那
(
せつな
)
的恋を追って行くという傾向だろう。だから女の方の傾向もそうじゃないかね。
新時代女性問答
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
それから一
週間
(
しゅうかん
)
ばかり
後
(
あと
)
になって、
漸
(
ようや
)
く
袖子
(
そでこ
)
はあたりまえのからだに
帰
(
かえ
)
ることが
出来
(
でき
)
た。
溢
(
あふ
)
れて
来
(
く
)
るものは、すべて
清
(
きよ
)
い。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
これは写真や画の
出来
(
でき
)
が悪いという意味ではないので、ファラデーの顔の生き生きして、絶えず活動せるのを表わし得ないというためなそうだ。
ファラデーの伝:電気学の泰斗
(新字新仮名)
/
愛知敬一
(著)
「蒲原とのことならば、もう一月も前から……が
出来
(
でき
)
ていたのだが、私はあなたに対する尊敬は、今日でも持っている。」
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
しかし
私
(
わたし
)
は
決定的
(
けつていてき
)
でなかつた。
行
(
い
)
くなら一
人
(
り
)
やつた
方
(
ほう
)
がいゝと
私
(
わたし
)
は
密
(
ひそ
)
かに
思
(
おも
)
つてゐた。I
子
(
こ
)
を
番
(
ばん
)
してついて
行
(
い
)
くやうなことは
私
(
わたし
)
には
出来
(
でき
)
なかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
まだ
字
(
じ
)
を
書
(
か
)
くことさえよく
出来
(
でき
)
ないうちから、
家計簿
(
かけいぼ
)
の
紙
(
かみ
)
をちぎりとっては、いろいろな
音符
(
おんぷ
)
を一
生懸命
(
しょうけんめい
)
書
(
か
)
きちらした。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「
出来
(
でき
)
るんですよ。それにね豆の
粉
(
こ
)
を附けてお婆さんは売りにも行くのです。
清水
(
きよみづ
)
さんの滝の傍へ茶店を出してねえ。」
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
一体
(
いったい
)
の
出来
(
でき
)
が面白い都会で、
巴里
(
パリー
)
に遊んでその
古
(
いにし
)
えを
忍
(
しの
)
ぶとき、今も
猶
(
な
)
お
悵恨
(
ちょうこん
)
の
腸
(
はらわた
)
を傷めずにはいられぬものあるが
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
これから、その母の
話
(
はなし
)
というのを一つ二つ
紹介
(
しょうかい
)
するが、僕は
出来
(
でき
)
るだけ彼女の話しっ
振
(
ぷ
)
りをそのまま
伝
(
つた
)
えることにしよう。これがまた
素敵
(
すてき
)
なのである。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
家中では霞の半兵衛という
綽名
(
あだな
)
の
出来
(
でき
)
ている位槍をもたしては名誉の武士であった。又右衛門が鍵屋の辻で
鍵屋の辻
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
全滅後、死体の収容も
出来
(
でき
)
んで、そのまま翌年の一月十二三日、乃ち、旅順開城後までほッとかれたんや。
戦話
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
さすれば同じく平均だけの仕事をするものをもって一人前の任務を終えたものとみなすことが
出来
(
でき
)
ようか。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
出来
(
でき
)
ちまったことは、もう
取返
(
とりかえ
)
しがつかないんだからね。あの
子
(
こ
)
はスープにでもしちまいましょうよ。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
十分な事を書く
訳
(
わけ
)
には行かんのでありますから、
其
(
そ
)
の
当時
(
たうじ
)
往来
(
わうらい
)
して
居
(
を
)
つた
人達
(
ひとたち
)
に
問合
(
とひあは
)
せて、
各方面
(
かくはうめん
)
から事実を
挙
(
あ
)
げなければ、
沿革
(
えんかく
)
と
云
(
い
)
ふべき者を書く事は
出来
(
でき
)
ません
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
英国
出来
(
でき
)
の飛び切りっていうのをサア。
一寸
(
ちょっと
)
御覧なさいってば……このよく斬れること……妾の腕の毛がホラ……ヒイヤリとして……ね。ステキでしょう。いいこと。
支那米の袋
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
夫
(
そ
)
れ
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
目
(
もく
)
して
預言者
(
よげんしや
)
なりといふは
生
(
き
)
野暮
(
やぼ
)
一点張
(
いつてんばり
)
の
釈義
(
しやくぎ
)
にして
到底
(
たうてい
)
咄
(
はなし
)
の
出来
(
でき
)
るやつにあらず。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
毎日宮仕に出てゆく男のためにもそれまでのように支度を調えることも
出来
(
でき
)
悪
(
にく
)
かった。それがことに女には苦しかったけれども、どうすることもその力には及ばなかった。
曠野
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
此処
(
ここ
)
の人力車は大抵二
人乗
(
にんのり
)
で、
其
(
それ
)
が日本
出来
(
でき
)
の金ぴか模様のある物である。馬車も多いが自動車の多数な事は
上海
(
シヤンハイ
)
に倍して居る。電車は
香港
(
ホンコン
)
と同じく一本電線を用ひて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
がんこな顔色を、みどりいろの顔かけで、やはらげ、とてもおほきな両うでのとつさきに、スコットランド
出来
(
でき
)
の日がさと、だい/\いろの、かりとぢのご本をつかんでゐます。
青い顔かけの勇士
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
またもとの
俗骨
(
ぞくこつ
)
にかへり、
我
(
われ
)
も詩を作る
事
(
こと
)
を知りたるならば、
拙
(
へた
)
ながらも
和韻
(
わゐん
)
と出かけて、先生を
驚
(
おどろ
)
かしたらんものをと
負
(
まけ
)
じ
魂
(
だましひ
)
、人
羨
(
うらや
)
み、
出来
(
でき
)
ぬ
事
(
こと
)
をコヂつけたがる
持前
(
もちまへ
)
の
道楽
(
だうらく
)
発
(
おこ
)
りて
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
いまごろ
気
(
き
)
がついたか。おれも
腹
(
はら
)
が
減
(
へ
)
つてきたので、
自分
(
じぶん
)
の
眼玉
(
めだま
)
を
片方
(
かたほう
)
抉
(
えぐ
)
りだして
喰
(
く
)
つてるのだ。それにしばらくすると、また
元
(
もと
)
どほりに
眼玉
(
めだま
)
がちやんと
出来
(
でき
)
てくるから
奇妙
(
きめう
)
なものさ。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
時のうらかたも神のみすゞりも、十四五なるわらべ、
蛇
(
ぢや
)
の
餌
(
えぢき
)
餝
(
かざ
)
て、おたかべのあらば、お祭りのあらば、うにきやらや
誇
(
ほこ
)
て、又からや
誇
(
ほこ
)
て、作る
物
(
も
)
作
(
づく
)
りも時々に
出来
(
でき
)
て、
御祝事
(
おいわひごと
)
ばかり
ユタの歴史的研究
(新字新仮名)
/
伊波普猷
(著)
実際馬鹿でなければ田舎住居は
出来
(
でき
)
ぬ。人にすれずに悧巧になる道はないから。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
京都
出来
(
でき
)
のものを朝鮮へ埋めて置いて、掘出させた顔で、チャンと釣るなぞというケレン商売も始まるのである。もし真に掘出しをする者があれば、それは
無頼溌皮
(
ぶらいはっぴ
)
の徒でなければならぬ。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
玄渓の病家先の
絹屋弥兵衛
(
きぬややへえ
)
という者に、討入装束として着用する鉢金頭巾や、
着込
(
きごみ
)
、羽織、その他を註文して、それも
悉皆
(
すっかり
)
出来
(
でき
)
あがったので、すべて手元を空にして支払ってしまっている。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
此処
(
こゝ
)
でさん/″\
待
(
ま
)
たせられて、
彼此
(
かれこれ
)
三四十
分
(
ぷん
)
暗黒
(
くらやみ
)
の
中
(
なか
)
に
立
(
た
)
つた
後
(
のち
)
、
漸
(
やうや
)
く
桟橋
(
さんばし
)
の
外
(
そと
)
に
出
(
で
)
ることが
出来
(
でき
)
た。
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
したのは
形
(
かた
)
ばかりの
小
(
ちひ
)
さな
手荷物
(
てにもつ
)
で、
大
(
おほ
)
きなトランクは
明朝
(
みやうてう
)
取
(
と
)
りに
来
(
こ
)
いとのことだ。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
おまへかうして
釣度
(
つりたい
)
とつて、モウ
釣
(
つり
)
やしますまい、
誰
(
だれ
)
も
真似
(
まね
)
の
出来
(
でき
)
ないことを武ちやんが一人おしなのだわ、
昔
(
むか
)
しから、子供の鼻を食べようとしたさかなの話しはない様だ、聞いたことがないから
鼻で鱒を釣つた話(実事)
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
お
爺
(
じい
)
さんは、ごんごろ
鐘
(
がね
)
の
出征
(
しゅっせい
)
の
日
(
ひ
)
を、一
日
(
にち
)
まちがえてしまって、ついにごんごろ
鐘
(
がね
)
にお
別
(
わか
)
れが
出来
(
でき
)
なかったことを、たいそう
残念
(
ざんねん
)
がり、
口
(
くち
)
を
大
(
おお
)
きくあけたまま、
鐘
(
かね
)
のなくなった
鐘楼
(
しゅろう
)
の
方
(
ほう
)
を
見
(
み
)
ていた。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「どうでしょう。それなんかはくだらない
出来
(
でき
)
だけれども」
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
そんなことはとても
私
(
わたし
)
たちには
出来
(
でき
)
ませんわ
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
奥の
世
(
よ
)
なみは近年の
出来
(
でき
)
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
是
(
これ
)
から
宅
(
たく
)
へ
帰
(
かへ
)
つて
支度
(
したく
)
をして
居
(
ゐ
)
る
中
(
うち
)
に
長家
(
ながや
)
の者も
追々
(
おひ/\
)
悔
(
くや
)
みに
来
(
く
)
る、
差配人
(
さはいにん
)
は
葬式
(
さうしき
)
の
施主
(
せしゆ
)
が
出来
(
でき
)
たので
大
(
おほ
)
きに喜び
提灯
(
ちやうちん
)
を
点
(
つ
)
けてやつて
参
(
まゐ
)
り
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
垣根
(
かきね
)
の
中
(
なか
)
へ
突
(
つ
)
ンのめったばっかりに、ゆっくり
見物
(
けんぶつ
)
出来
(
でき
)
るはずのおせんの
裸
(
はだか
)
がちらッとしきゃのぞけなかったんだ。——
面白
(
おもしろ
)
くもねえ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
おゝ!
君達
(
きみたち
)
にも
粗
(
ほゞ
)
想像
(
さうざう
)
出来
(
でき
)
るか、お
浦
(
うら
)
は
魔
(
ま
)
に
攫
(
さら
)
はれた、
天狗
(
てんぐ
)
が
掴
(
つか
)
んだ、……
恐
(
おそ
)
らく
然
(
さ
)
うだらう。……が、
私
(
わたし
)
は
此
(
これ
)
を
地祇神
(
とちのかみ
)
の
所業
(
しよげふ
)
と
惟
(
おも
)
ふ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「だからさ。衣食に不自由のない人が、云はゞ、物数奇にやる
働
(
はた
)
らきでなくつちや、
真面目
(
まじめ
)
な仕事は
出来
(
でき
)
るものぢやないんだよ」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
この
感覚
(
かんかく
)
の
中
(
うち
)
において
人生
(
じんせい
)
全体
(
ぜんたい
)
が
含
(
ふく
)
まっているのです。これを
苦
(
く
)
にすること、
悪
(
にく
)
むことは
出来
(
でき
)
ます。が、これを
軽蔑
(
けいべつ
)
することは
出来
(
でき
)
んです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それは
丸太
(
まるた
)
を
切
(
き
)
り
組
(
く
)
んで
出来
(
でき
)
た、やっと
雨露
(
うろ
)
を
凌
(
しの
)
ぐだけの、
極
(
きわ
)
めてざっとした
破屋
(
あばらや
)
で、
広
(
ひろ
)
さは
畳
(
たたみ
)
ならば二十
畳
(
じょう
)
は
敷
(
し
)
ける
位
(
くらい
)
でございましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「さうですね、その
辺
(
へん
)
に
立
(
た
)
つてゐるやうな
小
(
ちひ
)
さな
石
(
いし
)
でも、
戦争後
(
せんさうご
)
は
物価
(
ぶつか
)
がちがひますからな、五六
千円
(
せんゑん
)
はかゝるつもりでないと
出来
(
でき
)
ません。」
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
秋
(
あき
)
になって
刈
(
か
)
り
入
(
い
)
れをするころになると、人に
貸
(
か
)
した
方
(
ほう
)
の
田
(
た
)
はあたり
前
(
まえ
)
の
出来
(
でき
)
でしたが、
自分
(
じぶん
)
の
分
(
ぶん
)
に
作
(
つく
)
った
方
(
ほう
)
の
田
(
た
)
は
大
(
たい
)
そうよくみのりました。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
中流以下のレストラントには必ず何人かの
常客
(
じょうきゃく
)
がいて、毎日同じテーブルに同時間に同じ顔を見ることが
出来
(
でき
)
る。
異国食餌抄
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
来
常用漢字
小2
部首:⽊
7画
“出来”で始まる語句
出来栄
出来上
出来事
出来損
出来合
出来星
出来悪
出来秋
出来難
出来心