“持前”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もちまえ78.8%
もちまへ21.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ディオニシアスは、もとはずっと下級の役に使われていた人ですが、その持前もちまえの才能一つで、とうとう議政官の位地まで上ったのでした。
デイモンとピシアス (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
彼はしばらくの間、自分の頭の上に開いている、洞穴ほらあなの入口とでも云った感じのする、その天井の穴を眺めていましたが、ふと、持前もちまえの好奇心から
屋根裏の散歩者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
其れを知らぬ程の良人をつとでは無いが、持前もちまへ負嫌まけぎらひな気象と妻をいたはる心とから斯う確乎きつぱりした事を云ふのであると美奈子は思つて居る。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
チッバ 無理往生むりわうじゃう堪忍かんにん持前もちまへ癇癪かんしゃくとの出逢であひがしらで、挨拶あいさつそりあはぬゆゑ、肉體中からだぢゅう顫動ふるへるわい。引退ひきさがらう。