“持来”のいろいろな読み方と例文
旧字:持來
読み方割合
もちきた81.3%
もちこ6.3%
もてき6.3%
もてく6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宮は奥より手ラムプを持ちて入来いりきにけるが、机の上なる書燈をともをはれる時、をんなは台十能に火を盛りたるを持来もちきたれり。宮はこれを火鉢ひばちに移して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
持出したことは確かに持出したんだが——ここまで持来もちこして、お前さんを喜ばせる運びまで行き兼ねたのが残念千万なんだ
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
宵の程あつらへ置きし酒肴しゆこう床間とこのまに上げたるを持来もてきて、両箇ふたりが中に膳を据れば、男は手早くかんして、そのおのおの服をあらたむるせはしさは、たちまきぬり、帯の鳴る音高く綷※さやさやと乱れ合ひて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あら不思議、たしかその声、是もまださめ無明むみょうの夢かとこすって見れば、しょんぼりとせし像、耳をすませばかねて知るもみの木のかげあたりに子供の集りてまりつくか、風の持来もてくる数えうた
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)