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倒
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さかし
ふりがな文庫
“
倒
(
さかし
)” の例文
パヴィースと云うて三角を
倒
(
さかし
)
まにして全身を
蔽
(
おお
)
う位な大きさに作られたものとも違う。ギージという
革紐
(
かわひも
)
にて肩から釣るす種類でもない。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
空にふらふらとなり、しなしなとして、按摩の手の
裡
(
うち
)
に糸の乱るるがごとく
縺
(
もつ
)
れて、
艶
(
えん
)
に
媚
(
なまめ
)
かしい
上掻
(
うわがい
)
、
下掻
(
したがい
)
、ただ
卍巴
(
まんじともえ
)
に降る雪の中を
倒
(
さかし
)
に
歩行
(
ある
)
く風情になる。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
芽の大きくなつた並木の MARRONNIER は、軒並みに並んでゐる
珈琲店
(
カフエ
)
の明りで梢の方から
倒
(
さかし
)
まに照されて、紫がかつた灰色に果しも無く列つてみえる。
珈琲店より
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
水の面へ
倒
(
さかし
)
まに形を映して居る灰色の葦蘆や、幽霊じみた枯木の幹や、がらんとした眼玉のような窓の影を———嘗て覚えた事のない激しい戦慄に襲われながら———
瞰
(
み
)
おろしたのであった。
アッシャア家の覆滅
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
それよりは矛を
倒
(
さかし
)
まにして、とかく一郎の事を悪しざまにいふ、曰く因縁御存じなき奥方は、これをも三が忠勤の一ツには数へたまひながら、相変らず襟一掛をとのお気は注かぬに、どれもこれもと
誰が罪
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
▼ もっと見る
倒懸清影落江隈(
倒
(
さかし
)
まに清影を懸けて江隈に落ち)
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“倒”の意味
《名詞》
(さか)逆であること。
(出典:Wiktionary)
倒
常用漢字
中学
部首:⼈
10画
“倒”を含む語句
顛倒
打倒
転倒
七顛八倒
横倒
轉倒
蹴倒
面倒臭
卒倒
行倒
突倒
面倒
引倒
酔倒
壓倒
擲倒
罵倒
昏倒
前倒
撲倒
...