さく)” の例文
さるほどに今歳ことしむなしくはるくれてころもほすてふ白妙しろたへいろさく垣根かきねはな、こゝにも一玉川たまがはがと、遣水やりみづながほそところかげをうつして、ぜかなくてもすゞしきなつ夕暮ゆふぐれ、いとあがりの散歩そゞろあるき
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
寝た間も忘れず七ツおき、義士の苦心にたくらべて、手軽を専一働き升るも、枯木に花さく土地を目当、御近辺なる御馴染様は、十二時の時に限らず、お腹の時計の宜敷折よろしきをり、御足を近く御来駕を
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
さくらはなさくくころには、このてら境内けいだいにもさくらはなくのであります。
女の魚売り (新字新仮名) / 小川未明(著)