“返咲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かえりざき50.0%
かえりざ16.7%
かへりざ16.7%
かへりざき16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月の景色を見るさまの、その行く処には、返咲かえりざきの、桜が咲き、柑子こうじも色づく。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
柳橋やなぎばしは動しがたい伝説の権威を背負せおっている。それに対して自分はなまめかしい意味においてしん橋の名を思出す時には、いつも明治の初年返咲かえりざきした第二の江戸を追想せねばならぬ。
銀座 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此等これらの書籍はいづれも水野越州みづのえつしう以来久しく圧迫されてゐた江戸芸術の花が、維新の革命後、如何に目覚めざましく返咲かへりざきしたかを示すものである。芝居と音曲おんぎよくと花柳界とは江戸芸術の生命である。
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
佛桑花色ぶつさうげいろ薔薇ばらの花、優しくも色のめたところが返咲かへりざきをんなの不思議な愛のやうな佛桑花色ぶつさうげいろ薔薇ばらの花、おまへのとげにはがあつて、おまへの爪は隱れてゐる、その天鵞絨びろうど足先あしさきよ、僞善ぎぜんの花よ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)