“返報”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
へんぽう31.3%
しかえし25.0%
しかへし6.3%
へんぱう6.3%
かえし6.3%
かへし6.3%
がえし6.3%
むく6.3%
ヘンハウ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は、私がこの廣い世間に友もなく、身を投げ出す程なら、返報へんぽうに接吻するとまでも望まない位で、彼の財産の半分を私に與へたであらう。
「おれは、このあいだの、返報しかえしをしたんだ。返報のまた返報をしてもいいのか。大人のくせにそれくらいな理窟がわからないのか」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
為る時為さで置くべき歟、酸くなるほどに今までは口もきいたが既きかぬ、一旦思ひ捨つる上は口きくほどの未練も有たぬ、三年なりとも十年なりとも返報しかへしするに充分な事のあるまで
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
其方儀先年の恩義を忘れず文右衞門へ金子きんす返報へんぱう致し候志操こゝろざし神妙しんめうに思し召れ御褒美として青差五貫文下し置る有難く存ずべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
卑劣きたな返報かえしはすまいなれど源太がはげしい意趣返報がえしは、する時なさでおくべきか、酸くなるほどに今までは口もきいたがもうきかぬ、一旦思い捨つる上は口きくほどの未練ももたぬ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
見るに足らぬと其方で思はば汝が手筋も知れてある、大方高の知れた塔建たぬ前から眼にうつつて気の毒ながら批難なんもある、既堪忍の緒も断れたり、卑劣きたな返報かへしは為まいなれど源太が烈しい意趣返報は
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
卑劣きたな返報かえしはすまいなれど源太がはげしい意趣返報がえしは、する時なさでおくべきか、酸くなるほどに今までは口もきいたがもうきかぬ、一旦思い捨つる上は口きくほどの未練ももたぬ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
なれは我等に返報むくゆなり、おゝ汝、悪意なき夜よ。
門派モンハ」モンパ、「返報ヘンハウ」ヘンパウ。ただしかような場合に連濁によってバ行音になるものもある。「三遍」サンベン、「三杯」サンバイ。
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)