返報へんぱう)” の例文
其方儀先年の恩義を忘れず文右衞門へ金子きんす返報へんぱう致し候志操こゝろざし神妙しんめうに思し召れ御褒美として青差五貫文下し置る有難く存ずべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
以てつかはさる大岡忠右衞門には御奉書到來たうらい熟々つら/\かんがふるに先年徳太郎君まだ紀州表に御入のせつ阿漕あこぎうらにて召捕めしとり吟味ぎんみせし事あり此度はからずも將軍にならせられたれば此度の召状めしじやう必定ひつぢやう返報へんぱう御咎おんとがめにて切腹せつぷくでも仰付らるゝか又は知行ちぎやう御取上おんとりあげかさらずば御役御免おやくごめんなるべしと覺悟かくごし用意も匇々そこ/\途中とちう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)