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咲
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さき
ふりがな文庫
“
咲
(
さき
)” の例文
向年より五々の暦数に及んで日域に一人の善童出生し不習に諸道に達し顕然たるべし、
然
(
しかる
)
に東西雲焼し枯木不時の花
咲
(
さき
)
諸人の頭にクルスを
島原の乱雑記
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
朝のお食事を軽くすましてから、私は、焼けた薪の山の整理にとりかかっていると、この村でたった一軒の宿屋のおかみさんであるお
咲
(
さき
)
さんが
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
器用に腕を
揉
(
も
)
みながら、五番の客が変なことを言うからお
咲
(
さき
)
ちゃんに代ってもらっていいことをしたという言葉を聴いて
競馬
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「居ないのかしら。……それに、お
咲
(
さき
)
ひとりで留守をしているという
尼寺
(
あまでら
)
が、こんな大きなお寺なのかね? ……」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
年の内とは言いながら梅も
咲
(
さき
)
鶯も鳴くかと思われる程。猫まで浮れて出て行きました。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
木蔭には野生の
雛罌粟
(
ひなげし
)
其他
(
そのた
)
の草花が
丈
(
たけ
)
高く
咲
(
さき
)
乱れて、山鳩の
群
(
むれ
)
が馬蹄の音にも驚かずに
下
(
お
)
りて居る。フツクと云ふ家は何となく東京の王子の
扇屋
(
あふぎや
)
を
聯想
(
れんさう
)
させる田舎の
料理屋
(
レスタウラン
)
である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
照
(
て
)
り
曇
(
くも
)
り
雨
(
あめ
)
もものかは。
辻々
(
つじ/\
)
の
祭
(
まつり
)
の
太鼓
(
たいこ
)
、わつしよい/\の
諸勢
(
もろぎほひ
)
、
山車
(
だし
)
は
宛然
(
さながら
)
藥玉
(
くすだま
)
の
纒
(
まとひ
)
を
振
(
ふ
)
る。
棧敷
(
さじき
)
の
欄干
(
らんかん
)
連
(
つらな
)
るや、
咲
(
さき
)
掛
(
かゝ
)
る
凌霄
(
のうぜん
)
の
紅
(
くれなゐ
)
は、
瀧夜叉姫
(
たきやしやひめ
)
の
襦袢
(
じゆばん
)
を
欺
(
あざむ
)
き、
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
淺葱
(
あさぎ
)
は
光圀
(
みつくに
)
の
襟
(
えり
)
に
擬
(
まが
)
ふ。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
エヽ
馬鹿
(
ばか
)
なと
活
(
かっ
)
と見ひらき天井を
睨
(
にら
)
む眼に、
此
(
この
)
度
(
たび
)
は花漬なけれど、
闇
(
やみ
)
はあやなしあやにくに梅の花の
香
(
かおり
)
は箱を
洩
(
も
)
れてする/\と
枕
(
まくら
)
に通えば、何となくときめく心を種として
咲
(
さき
)
も
咲
(
さき
)
たり、桃の
媚
(
こび
)
桜の色
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
霧の
間
(
ま
)
に深山石楠花
咲
(
さき
)
つゞくその岩影は去りがてぬかも
雲仙岳
(新字新仮名)
/
菊池幽芳
(著)
妹
(
いも
)
が垣根
三味線草
(
さみせんぐさ
)
の花
咲
(
さき
)
ぬ
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
見捨
(
みす
)
てゝ
行
(
ゆ
)
く
情
(
じやう
)
なしがお
前
(
まへ
)
は
好
(
す
)
きか
憐
(
あは
)
れといへば
深山
(
みやま
)
がくれの
花
(
はな
)
の
心
(
こゝろ
)
が
嘸
(
さぞ
)
かしと
察
(
さつ
)
しられる
世
(
よ
)
にも
知
(
し
)
られず
人
(
ひと
)
にも
知
(
し
)
られず
咲
(
さき
)
て
散
(
ち
)
るが
本意
(
ほんい
)
であらうか
同
(
おな
)
じ
嵐
(
あらし
)
に
誘
(
さそ
)
はれても
思
(
おも
)
ふ
人
(
ひと
)
の
宿
(
やど
)
に
咲
(
さ
)
きて
思
(
おも
)
ふ
人
(
ひと
)
に
思
(
おも
)
はれたら
散
(
ち
)
るとも
恨
(
うら
)
みは
有
(
あ
)
るまいもの
谷間
(
たにま
)
の
水
(
みづ
)
の
便
(
たよ
)
りがなくは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
乳母
(
うば
)
のお
咲
(
さき
)
という
女
(
あま
)
が、尼になっているつもりで、今夜
此寺
(
ここ
)
へたずねて来る」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
倶利伽羅
(
くりから
)
を汽車で通った時、峠の駅の屋根に、車のとどろくにも驚かず、雀の日光に浴しつつ、屋根を自在に、
樋
(
とい
)
の宿に
出入
(
ではい
)
りするのを見て、谷に
咲
(
さき
)
残
(
のこ
)
った
撫子
(
なでしこ
)
にも、
火牛
(
かぎゅう
)
の
修羅
(
しゅら
)
の
巷
(
ちまた
)
を忘れた。
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
環の妻のお
咲
(
さき
)
だった。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
咲
常用漢字
中学
部首:⼝
9画
“咲”を含む語句
早咲
返咲
咲出
室咲
木花咲耶姫
花咲爺
咲子
叢咲
花咲
晩咲
八重咲
咲初
咲満
遅咲
咲交
咲亂
咲乱
咲揃
篠咲
咲埋
...