“扇屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうぎや66.7%
あふぎや33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名前の詮索せんさくばかりするようであるが、この林屋与次兵衛というのも、楼主の表名前であって、遊女屋としての暖簾名のれんなは、扇屋おうぎやというのであった。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もっとも花見ではない、初桜はつざくら故余り人は出ません、其の頃には海老屋えびや扇屋おうぎやの他にい料理茶屋がありまして、柏屋かしわやというは可なり小綺麗にして居りました。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一杯いつぱい……無事ぶじ直江津なほえつ上陸じやうりくしたが、時間じかんによつて汽車きしや長野ながのまつた。扇屋あふぎやだつたか、藤屋ふぢやだつたか、土地とちほしくらかつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どこの田舍ゐなかにもあるやうに、とうさんのむらでも家毎いへごと屋號やがうがありました。大黒屋だいこくや俵屋たはらや八幡屋やはたや和泉屋いづみや笹屋さゝや、それから扇屋あふぎやといふやうに。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)