“あふぎや”の漢字の書き方と例文
語句割合
扇屋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日(ひ)一杯(いつぱい)……無事(ぶじ)に直江津(なほえつ)へ上陸(じやうりく)したが、時間(じかん)によつて汽車(きしや)は長野(ながの)で留(と)まつた。扇屋(あふぎや)だつたか、藤屋(ふぢや)だつたか、土地(とち)も星(ほし)も暗(くら)かつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
どこの田舍(ゐなか)にもあるやうに、父(とう)さんの村(むら)でも家毎(いへごと)に屋號(やがう)がありました。大黒屋(だいこくや)、俵屋(たはらや)、八幡屋(やはたや)、和泉屋(いづみや)、笹屋(さゝや)、それから扇屋(あふぎや)といふやうに。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
木蔭には野生の雛罌粟(ひなげし)其他(そのた)の草花が丈(たけ)高く咲(さき)乱れて、山鳩の群(むれ)が馬蹄の音にも驚かずに下(お)りて居る。フツクと云ふ家は何となく東京の王子の扇屋(あふぎや)を聯想(れんさう)させる田舎の料理屋(レスタウラン)である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
數衛(かずゑ)の家(うち)は村(むら)の中(なか)でもずつと坂(さか)の下(した)の方(はう)にありました。父(とう)さんの小學校(せうがくかう)友達(ともだち)に扇屋(あふぎや)の金太郎(きんたらう)さんといふ子供(こども)がありましたが、その金太郎(きんたらう)さんの家(うち)よりもまだずつと下(した)の方(はう)でした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
笹屋(さゝや)とは笹(さゝ)のやうに繁(しげ)る家(いへ)、扇屋(あふぎや)とは扇(あふぎ)のやうに末(すゑ)の廣(ひろ)がる家(いへ)といふ意味(いみ)からでせう。でも笹屋(さゝや)と言(い)つてもそれを『笹(さゝ)の家(や)』と思(おも)ふものもなく、扇屋(あふぎや)と言(い)つても『扇(あふぎ)の家(や)』と思(おも)ふものはありません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)