“浅妻船”の読み方と例文
読み方割合
あさづまぶね100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七十になる彼女は、中幕なかまく所作事しょさごと浅妻船あさづまぶね」の若い女にふんそうとしているところだった。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それでようやくこのいわゆる姉妹はあだし仇浪浅妻船あさづまぶねの浅ましい世を乗せ渡る曲物くせものとも分れば、かかる商売の女は男子を一瞥いちべつして、たやすくその童身か否かを判ずる力ぐらいは持つものとも知った。
ひな——女夫雛めおとびなは言うもさらなり。桜雛さくらびな柳雛やなぎびな花菜はななの雛、桃の花雛はなびな、白とと、ゆかりの色の菫雛すみれびなひなには、つくし、鼓草たんぽぽの雛。相合傘あいあいがさ春雨雛はるさめびな小波ささなみ軽くそで浅妻船あさづまぶね調しらべの雛。五人囃子ごにんばやし官女かんじょたち。
雛がたり (新字新仮名) / 泉鏡花(著)