あやし)” の例文
この時参詣さんけいに来合せたものは、はじめ何事かとあやしみ、ようよう籤引の意味を知って、皆ひどく感動し、中には泣いているものもある。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
紇はあやしみながらその声をしるべにしてあがって往くと、大きな洞門があって、その前の花の咲き乱れた木の下で、数十人の美女が蝶の舞うように歌い戯れていた。
美女を盗む鬼神 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)