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可愛
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かあい
ふりがな文庫
“
可愛
(
かあい
)” の例文
それは畑の
豆
(
まめ
)
の木の下や、林の
楢
(
なら
)
の木の根もとや、
又
(
また
)
雨垂
(
あまだ
)
れの石のかげなどに、それはそれは上手に
可愛
(
かあい
)
らしくつくってあるのです。
カイロ団長
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
医者に何一つ
善
(
い
)
い事はないが、若い女の手が握られるだけが取柄だと。卜新老は人も知つてる通り若い妾を
可愛
(
かあい
)
がるので名高い人だ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あるところに
手
(
て
)
くせ の
惡
(
わる
)
い
夫婦
(
ふうふ
)
がありました。それでも
子
(
こ
)
どもがないので、一
羽
(
は
)
の
鸚鵡
(
あふむ
)
を
子
(
こ
)
どものやうに
可愛
(
かあい
)
がつてをりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
サア、
皆
(
みな
)
の
水兵
(
ものども
)
出
(
で
)
た/\、
大佐閣下
(
たいさかくか
)
のお
皈
(
かへ
)
りだよ、それに、
珍
(
めづ
)
らしい
賓人
(
おきやくさん
)
と、
可愛
(
かあい
)
らしい
少年
(
せうねん
)
とが
御坐
(
ござ
)
つた、
早
(
はや
)
く
出
(
で
)
て
御挨拶
(
ごあいさつ
)
申
(
まう
)
せ/\。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ちょいちょい遊びにやってくる、私も仕事の
相間
(
あいま
)
の
退窟
(
たいくつ
)
わすれに、少なからず
可愛
(
かあい
)
がってやった、頃は
恰度
(
ちょうど
)
、秋の
初旬
(
はじめ
)
九月頃だったろう
闥の響
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
▼ もっと見る
お
京
(
きやう
)
さん
己
(
お
)
れが
本當
(
ほんたう
)
に
乞食
(
こじき
)
の
子
(
こ
)
ならお
前
(
まへ
)
は
今
(
いま
)
までのやうに
可愛
(
かあい
)
がつては
呉
(
く
)
れないだらうか、
振向
(
ふりむ
)
いて
見
(
み
)
ては
呉
(
く
)
れまいねと
言
(
い
)
ふに
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「どうせ、お前さんの手下……おっといけねえ、しつけをお願いしなくっちゃあならねえ子供だ、
可愛
(
かあい
)
がってやるもんだぜ、へっへっへ」
秘境の日輪旗
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
いろ/\な
可愛
(
かあい
)
らしい
蝶々
(
てふ/\
)
も
澤山
(
たくさん
)
ある
中
(
なか
)
で、あの
大
(
おほ
)
きな
黒
(
くろ
)
い
蝶々
(
てふ/\
)
ばかりは
氣味
(
きみ
)
の
惡
(
わる
)
いものです。あれは
毛蟲
(
けむし
)
の
蝶々
(
てふ/\
)
だと
言
(
い
)
ひます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
いけ
年
(
どし
)
を
為
(
し
)
た
爺
(
ぢゞい
)
が、
女色
(
いろ
)
に
迷
(
まよ
)
ふと
思
(
おも
)
はつしやるな。
持
(
も
)
たぬ
孫
(
まご
)
の
可愛
(
かあい
)
さも、
見
(
み
)
ぬ
極楽
(
ごくらく
)
の
恋
(
こひ
)
しいも、これ、
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
と
考
(
かんが
)
えたゞね。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
山「さア/\今度は私に遣らしてくれ、
可愛
(
かあい
)
い忰が
不便
(
ふびん
)
の死を遂げたも
此奴
(
こいつ
)
の為、また娘を
斬殺
(
きりころ
)
したのも此奴の
業
(
わざ
)
、此奴め/\」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
で、
祖父
(
じじい
)
は、猫をあんまり
可愛
(
かあい
)
がっちゃ、
可
(
い
)
けない
可
(
い
)
けないって言っておりましたけれど、その
後
(
ご
)
の猫は化けるまで居た事は
御座
(
ござ
)
いません。
「ああしんど」
(新字新仮名)
/
池田蕉園
(著)
「母様とは私の面倒を見て下さって、私を
可愛
(
かあい
)
がって、そして、いま少し、もう少しって——
終日
(
いちにち
)
——縫物をして居る人です」
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
送る
體
(
さま
)
側眼
(
わきめ
)
で見てさへ
不便
(
ふびん
)
成
(
なる
)
に子の
可愛
(
かあい
)
さの一筋に小半年
程
(
ほど
)
過
(
すご
)
せしが妻のお久が病中より更に家業も成ぬ上
死後
(
しご
)
の
物入
(
ものいり
)
何や
斯
(
か
)
やに家財雜具を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
酒を飲うが歌おうが、お
露
(
つゆ
)
を
可愛
(
かあい
)
がって抱いて寝ようが、それで先生の資格なしとやかましく言う者はこの島に一人もない。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「むむ、いかにも無心に遊んでるのが
可愛
(
かあい
)
い」といいながらふと見ると、白には
頸環
(
くびわ
)
が附いている。黒斑の頸には何もない。
一日一筆
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
屹度
(
きツと
)
玉
(
たま
)
ちやんは
世界中
(
せかいぢゆう
)
で一
番
(
ばん
)
良
(
い
)
い
猫
(
ねこ
)
に
違
(
ちが
)
ひないわ!おゥ
可愛
(
かあい
)
い
玉
(
たま
)
ちやん!
私
(
わたし
)
は
今迄
(
いまゝで
)
のやうに
始終
(
しゞゆう
)
お
前
(
まへ
)
の
傍
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
られるかしら!
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
おぢさんは、みんなが
大
(
たい
)
へん
可愛
(
かあい
)
い。この
本
(
ほん
)
は
君
(
きみ
)
たちに
讀
(
よ
)
んでもらひ、
歌
(
うた
)
つてもらうために
書
(
か
)
いたのだ。
金持
(
かねもち
)
の
子供
(
こども
)
なんか
讀
(
よ
)
まなくたつていい。
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
「
私
(
わたし
)
の
坊
(
ばう
)
やはね、
蹄
(
ひづめ
)
が二つに
割
(
わ
)
れてゐて、
毛色
(
けいろ
)
はぶちで
尻
(
し
)
つぽもちやんとついてゐて、
私
(
わたし
)
を
呼
(
よ
)
ぶときは、もう/\つて
可愛
(
かあい
)
い
聲
(
こゑ
)
で
呼
(
よ
)
びますよ。」
お母さん達
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
小供は大層
可愛
(
かあい
)
い子で、もう何もかも面白くゆきそうでした。カラザースさんは、大へん親切で、音楽もよく解り、
夕
(
ゆうべ
)
の集いはとても愉快でした。
自転車嬢の危難
(新字新仮名)
/
アーサー・コナン・ドイル
(著)
... 東京で
可愛
(
かあい
)
い可愛い女が出来ているとよ」お代驚き「アラ、ホント」老人「アーニ、出来たろうと思ってよ。マア折角めかさっせい、さようなら」
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「
和蘭陀
(
ヲランダ
)
と云ふ国は
可愛
(
かあい
)
さうな位小さい国だね。素通りしてしまはうと思へば七時間位で通つてしまへるのだからね。」
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
薄暗
(
うすぐら
)
い
釣
(
つるし
)
ランプの光が
痩
(
や
)
せこけた
小作
(
こづく
)
りの
身体
(
からだ
)
をば
猶更
(
なほさら
)
に
老
(
ふ
)
けて見せるので、ふいと
此
(
こ
)
れが
昔
(
むかし
)
は
立派
(
りつぱ
)
な質屋の
可愛
(
かあい
)
らしい
箱入娘
(
はこいりむすめ
)
だつたのかと思ふと
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
而
(
しか
)
して
再
(
ふたた
)
び白の独天下になった。
可愛
(
かあい
)
がられて、大食して、弱虫の白はます/\弱く、
鈍
(
どん
)
の性質はいよ/\鈍になった。よく
寝惚
(
ねぼ
)
けて
主人
(
しゅじん
)
に吠えた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
いくら御常から
可愛
(
かあい
)
がられても、それに
酬
(
むく
)
いるだけの
情合
(
じょうあい
)
がこっちに出て
来
(
き
)
得
(
え
)
ないような醜いものを、彼女は彼女の人格の
中
(
うち
)
に
蔵
(
かく
)
していたのである。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、醉ひにまかせて、火鉢のそばに倒れ、自分の
肱
(
ひぢ
)
まくらをしながら、女の顏をわざと細目にした目で見つめて、「そんなに向うの男が
可愛
(
かあい
)
いのか?」
泡鳴五部作:04 断橋
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
俺
(
おれ
)
のは憎いんでもないければ
可愛
(
かあい
)
いといふんでもない………たゞしツくり
性
(
しやう
)
が合はんといふだけのことなんだ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
折ふしお
膝
(
ひざ
)
の上へ乗せてお
連
(
つれ
)
になる若殿さま、これがまた見事に
可愛
(
かあい
)
い坊様なのを、ろくろくお愛しもなさらない
塩梅
(
あんばい
)
、なぜだろうと子供心にも思いました。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
有難
(
ありがた
)
い、成程
宜
(
い
)
い味がすると、
悦
(
よろこ
)
んで喰て
仕舞
(
しまっ
)
て二時間ばかり
経
(
たっ
)
てから、「イヤ
可愛
(
かあい
)
そうに、今喰たのは鯛でも何でもない、中津屋敷で貰た河豚の味噌漬だ。 ...
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
明りがついて、お膳が出ると新調の
可愛
(
かあい
)
らしい玉子焼のお鍋が、一雄の小さなお膳の上にのっていました。
祖母
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
二里あまり
隔
(
へだて
)
たる村より十九歳の
娵
(
よめ
)
をむかへしに、
容姿
(
すがた
)
憎
(
にく
)
からず
生質
(
うまれつき
)
柔従
(
やはらか
)
にて、
糸織
(
いとはた
)
の
伎
(
わざ
)
にも
怜利
(
かしこ
)
ければ
舅
(
しうと
)
姑
(
しうとめ
)
も
可愛
(
かあい
)
がり、
夫婦
(
ふうふ
)
の中も
睦
(
むつまし
)
く
家内
(
かない
)
可祝
(
めでたく
)
春をむかへ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
煙草
(
たばこ
)
ふかして
煙
(
けむ
)
だして、
煙
(
けむ
)
の
中
(
なか
)
からおせんを
見
(
み
)
れば、おせん
可愛
(
かあい
)
や二九からぬ。
色気
(
いろけ
)
程
(
ほど
)
よく
靨
(
えくぼ
)
が
霞
(
かす
)
む。
霞
(
かす
)
む
靨
(
えくぼ
)
をちょいとつっ
突
(
つ
)
いて、もしもしそこなおせん
様
(
さま
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
夜
(
よる
)
の
色
(
いろ
)
にその
葉
(
は
)
の
緑
(
みどり
)
は
黒
(
くろ
)
ずみ、
可愛
(
かあい
)
らしい
珊瑚珠
(
さんごじゆ
)
のやうな
赤
(
あか
)
い
實
(
み
)
も
眠
(
ねむ
)
たげではあるけれど、
荒涼
(
くわうりやう
)
たる
冬
(
ふゆ
)
に
於
(
お
)
ける
唯
(
ゆゐ
)
一の
彩
(
いろど
)
りが、
自然
(
しぜん
)
の
野
(
の
)
からこの
部屋
(
へや
)
に
移
(
うつ
)
されて
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
白猿
(
はくゑん
)
の
余光
(
よくわう
)
で
抱一
(
はういつ
)
不白
(
ふはく
)
などの
許
(
もと
)
へも
立入
(
たちい
)
るやうになり、
香茶
(
かうちや
)
活花
(
いけばな
)
まで器用で
間
(
ま
)
に
合
(
あは
)
せ、
遂
(
つひ
)
に
此人
(
このひと
)
たちの
引立
(
ひきたて
)
にて
茶道具屋
(
ちやだうぐや
)
とまでなり、
口前
(
くちまへ
)
一
(
ひと
)
つで
諸家
(
しよけ
)
に
可愛
(
かあい
)
がられ
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
西田甫
(
にしたんぼ
)
の細道をとおると、どこやらで、ちち、ちち、と
可愛
(
かあい
)
い声がしますから、ふりかえって見ますと、すぐ道端の
積藁
(
つみわら
)
のかげに、こんな小さなひばりの子がひとつ
ひばりの子
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
他所
(
よそ
)
の物を盗むといふことは悪い事には違ひありませぬがお玉の
可愛
(
かあい
)
さが胸一パイになつて
居
(
を
)
るお母様の身に取つては善い事も悪い事も考へる
隙
(
ひま
)
がありませんでした。
金銀の衣裳
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
「許して下さい。許して下さい。僕はあなたが
可愛
(
かあい
)
いのだ。生かして置けない程可愛いのだ」
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と健ちゃんが
応
(
こた
)
えると、その男のひとは硝子戸を丁寧に閉めて雨の中へ出て行きました。より江は、ざァと
云
(
い
)
う雨の音をきくと、いまのおじさんは
濡
(
ぬ
)
れて
可愛
(
かあい
)
そうだとおもい
蛙
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
何人
(
だれ
)
にも
可愛
(
かあい
)
がられるものは世にないと思う。もしかかる
人
(
ひと
)
がありとすれば、そは自己の意志なきものである。
何人
(
だれ
)
にも程よくお茶を濁すものは、憎まれもせぬ代りにはびこりもせぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
あゝ、今の今まで私は自分の
可愛
(
かあい
)
いジエィンはすつかり私のものだと思つてゐた! 私を捨てゝ行つたときにさへ、私を愛してゐたと信じてゐた。それがひどい
辛
(
つら
)
さの中での僅かな喜びだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
お母さんがいくら八っちゃんは弟だから
可愛
(
かあい
)
がるんだと
仰有
(
おっしゃ
)
ったって、八っちゃんが頬ぺたをひっかけば僕だって
口惜
(
くや
)
しいから僕も力まかせに八っちゃんの小っぽけな鼻の所をひっかいてやった。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
いろいろなことを尋ねたり語ッたりしていたが,その声の中には
最愛
(
いとおし
)
可愛
(
かあい
)
という意味の声が絶えず響いていたように思われた,そして祖母は娘が
少
(
ちい
)
さかッた時のように今もなお抱いたり、
撫
(
な
)
でたり
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
女人よ、ひがみ給うな、釈尊もお若いころは、
菩提
(
ぼだい
)
樹下で、
欲染
(
よくぜん
)
、
能悦
(
のうえつ
)
、
可愛
(
かあい
)
、などという魔女たちに
憑
(
つ
)
きなやまされて、ひどく女性を悪観したものだが、晩年になると、女のお弟子も持たれている。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
可愛
(
かあい
)
男
(
をとこ
)
も
別後
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
『
皆樣
(
みなさま
)
は、
其樣
(
そんな
)
にあの
兒
(
こ
)
を
可愛
(
かあい
)
がつて
下
(
くだ
)
さつたのですか。
妾
(
わたくし
)
は
何
(
なん
)
と
御禮
(
おれい
)
の
言葉
(
ことば
)
もございません。』と
雪
(
ゆき
)
のやうなる
頬
(
ほう
)
に
微※
(
えくぼ
)
の
波
(
なみ
)
を
湛
(
たゝ
)
えて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
して
私
(
わたし
)
が
我子
(
わがこ
)
が
可愛
(
かあい
)
いといふ
事
(
こと
)
を
申
(
まを
)
したら、
嘸
(
さぞ
)
皆樣
(
みなさま
)
は
大笑
(
おほわら
)
ひを
遊
(
あそ
)
ばしましやう、それは
何方
(
どなた
)
だからとて
我子
(
わがこ
)
の
憎
(
にく
)
いはありませぬもの
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼
(
あ
)
の
可愛
(
かあい
)
らしい手を出して
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
を
撫
(
なで
)
て
遣
(
や
)
つて
居
(
ゐ
)
る、あゝ/\
可愛
(
かあい
)
い
児
(
こ
)
だ、
今
(
いま
)
のう
良
(
よ
)
い
薬
(
くすり
)
を
遣
(
や
)
るよ、……
煙草
(
たばこ
)
の
粉末
(
こな
)
ぢやア
却
(
かへ
)
つて
可
(
い
)
けない
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あなたにお目に懸つた
後
(
あと
)
なんで、もしやその晩中に頓死しやすまいかと気遣つたのださうですよ。
可愛
(
かあい
)
らしいもんですな。」
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
直樣
(
すぐさま
)
に自ら訴へ主殺しの御
所刑
(
しおき
)
願ふ氣なげさよ我が子で有ぞ
可愛
(
かあい
)
やと
抱
(
いだ
)
きも仕度親心
立派
(
りつぱ
)
な男も三
歳兒
(
つご
)
の樣に思はるゝのが子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
母様はますますあなたを
可愛
(
かあい
)
がり、あなたもますます母様に尽したのでした。この
日頃
(
ひごろ
)
あなたは病気ではあったものの、なお
且
(
かつ
)
機嫌がよかった。
少年・春
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
(
暑
(
あつ
)
い
日
(
ひ
)
で
直
(
すぐ
)
に
眠
(
ねむ
)
くなつたり、
懵然
(
ぼんやり
)
するものだから一
心
(
しん
)
に)
心
(
こゝろ
)
の
中
(
うち
)
で
考
(
かんが
)
へてゐますと、
突然
(
とつぜん
)
可愛
(
かあい
)
い
眼
(
め
)
をした
白兎
(
しろうさぎ
)
が、その
傍
(
そば
)
に
驅
(
か
)
け
寄
(
よ
)
つて
來
(
き
)
ました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
愛
常用漢字
小4
部首:⼼
13画
“可愛”で始まる語句
可愛想
可愛相
可愛気
可愛御堂
可愛児
可愛好
可愛嶽
可愛いお方