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生質
読み方 | 割合 |
うまれつき | 28.6% |
せいしつ | 14.3% |
たち | 14.3% |
うまれだて | 14.3% |
おひたち | 14.3% |
さが | 14.3% |
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二里あまり
隔たる村より十九歳の
娵をむかへしに、
容姿憎からず
生質柔従にて、
糸織の
伎にも
怜利ければ
舅姑も
可愛がり、
夫婦の中も
睦く
家内可祝春をむかへ
家に養ひ置
纔に兄弟二人の家内にして
祿高五百石を領し外に
若黨二人
下婢一人中間小者共主從九人の
暮しなり扨此喜内は學問を好み軍學武藝にも達し物
堅き
生質なれば諸方より妻を
思での
我れなるに
此身ある
故に
孃さまの
戀叶はずとせば
何とせん
身退ぞくは
知らぬならねど
義理ゆゑ
斯くと
御存じにならば
御情ぶかき
御心として
人は
兎もあれ
我よくばと
仰せらるゝ
物でなし
左らでも
御弱きお
生質なるに
如何つきつめた
御覺悟を
呼寄て相談しけるに此お粂は
元來生質善らぬ者なれば唯手前勝手の事のみ言て一
向世話もなさゞれば母は大いに
立腹なし親の
難儀を
半四郎と云此兄の半作は至つて
穩當の
生質なれば是所謂
惣領の甚六とか云が如し然れども惣領の
甚六
々々と世間にては
馬鹿者の樣に云ども
勿々然にあらず既に諸侯にては御嫡子と稱し町人ならば家の
跡取又在家農家などにては
遺跡樣と
云惣領は
遺跡と
云が
道理なり
是を
女ながらも心
男々しき
生質なれば大岡殿の
詞に
隨がひ私し苦界へ
沈し事は父が人手に掛り其上姉の身の代金も
奪はれしとの事を