“跡取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あととり69.2%
あとと30.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
新助の方は止め置いて、二三日めました。彌三郎さへ居なければ、お絹とめあはせられて、越後屋の跡取あととりになることは、あまりにも明白な新助だつたのです。
実松家という富豪の跡取あととり息子だったそうですが、どうした理由わけか、故郷に親類が一人も居なくなったので、田地田畑をスッカリ金に換えて上京したものだそうです。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
跡取あととりの弟は糟谷かすやをばかにして、東京へきても用でもなければらぬということもわかった。細君の顔はよりはなはだしく青くなった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
復一が六年前地方の水産試験所を去って、この金魚屋の跡取あととりとして再び育ての親達にむかえられて来たときも、まだこの谷窪に晩春の花々が咲き残っていたころだった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)