“あととり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
跡取27.3%
嗣子12.1%
後嗣9.1%
相続人9.1%
後取6.1%
後継6.1%
後継者6.1%
世襲3.0%
家嫡3.0%
家督3.0%
家督取3.0%
相續3.0%
継嗣3.0%
跡目相続人3.0%
長男3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実松家という富豪の跡取(あととり)息子だったそうですが、どうした理由(わけ)か、故郷に親類が一人も居なくなったので、田地田畑をスッカリ金に換えて上京したものだそうです。
復讐 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
初めお勢が退塾して家に帰ッた頃「勇(いさみ)という嗣子(あととり)があッて見ればお勢は到底(どうせ)嫁に遣らなければならぬが、どうだ文三に配偶(めあわ)せては」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この家の後嗣(あととり)にと、相談のきまったのを、こんなけがらわしい家はいやと、きっぱり断わったわしの舌の根を見ておくんなされ。おじさん、お前こそ、お前こそ怪しい
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
相続人(あととり)の実も今度はよくやってくれればいいがということ、次の森彦からも暫時(しばらく)便(たよ)りが無いこと、宗蔵の病気もどうかということ、それからそれへと姉の話は弟達の噂(うわさ)に移って
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
先達(せんだつて)も申上げましたとほり、金満家のお後取(あととり)だけあつて、どこか鷹揚なところがおありになるもんですから、従兄さんとおつしやる方が、いろいろ、御心配なさいましてね。
頼母しき求縁(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
しからば貪慾か、というに、これはその人を亡くすることによって利を獲るとの義だが、草加屋伊兵衛は独身を通した一酷な老爺、後継(あととり)はもとより親戚(みより)縁辺(よるべ)もない。いや、たった一人、あるにはある。
「後継者(あととり)じゃないんだね。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「グランビィ氏と結婚しようとしてゐる。S町に住んでゐる、良い親戚のある立派な人だ。フレデリック・グランビィ從男爵の孫でその世襲(あととり)だ。この話は昨日ロザマンドのお父さんから聞いたんだ。」
卿(おまえ)にうつる、子供が出来(でく)る、子供にうつる、浪ばかいじゃない、大事な主人の卿(おまえ)も、の、大事な家嫡(あととり)の子供も、肺病持ちなッて、死んでしもうて見なさい、川島家はつぶれじゃなッかい。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
抱えの芸妓衆(げいしゃしゅう)や、娼妓(おいらん)が、何十人いるうちの、踊舞台だって、あんな大きなのがある、庄内屋さんの家督(あととり)娘に貰(もら)われてて、よくよく芸が好きなればこそ、家を飛出してあたしんとこなんぞの
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
男の子を生む——家督取(あととり)を生んだということが、旧式な家庭における主婦の位置を、どんなに高めたか——
立(た)てゝ糶(せり)呉服(ごふく)の見(み)るかげもなかりしが六間間口(ろくけんまぐち)に黒(くろ)ぬり土藏(どざう)時(とき)のまに身代(しんだい)たち上(あが)りて男(をとこ)の子(こ)二人(ふたり)の内(うち)兄(あに)は無論(むろん)家(いへ)の相續(あととり)弟(おとゝ)には母方(はゝかた)の絶(たえ)たる姓(せい)を
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
二女のジャックリイヌ ——伯爵の継嗣(あととり)にお嫁(かたづ)け下さい。
学校も自分で建てた学校なら、お寺も御先祖が建てさっしゃったお寺で、跡目相続人(あととり)の若旦那(呉一郎)は大幸福者(おおしあわせもの)で御座いますのに、思いがけない事が出来ましたもので……。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「当り前だ、長男(あととり)が死んだからには、今度はお前が喜古の家を継がねばなんね。」
和紙 (新字新仮名) / 東野辺薫(著)