後継あととり)” の例文
そもそも、わしがとこの息子をそそのかして、いくさへつれ出したのは、ここの悪蔵じゃないか。又八はな、本位田の家にとっては、大事な大事な、後継あととりじゃぞ。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しからば貪慾か、というに、これはその人を亡くすることによって利を獲るとの義だが、草加屋伊兵衛は独身を通した一酷な老爺、後継あととりはもとより親戚みより縁辺よるべもない。いや、たった一人、あるにはある。