“白猿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はくえん83.3%
はくゑん16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家に伝わった俳名三升さんしょう白猿はくえんの外に、夜雨庵やうあん、二九亭、寿海老人と号した人で、葺屋町ふきやちょうの芝居茶屋丸屋まるや三右衛門さんえもんの子、五世団十郎の孫である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
巻末に市川白猿はくえん牛島うしじまの隠宅にて成田屋と自筆の提灯を嵐雛助あらしひなすけつかはす処、これ人のよく知る逸話なるべし。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
白猿はくゑん余光よくわう抱一はういつ不白ふはくなどのもとへも立入たちいるやうになり、香茶かうちや活花いけばなまで器用であはせ、つひ此人このひとたちの引立ひきたてにて茶道具屋ちやだうぐやとまでなり、口前くちまへひとつで諸家しよけ可愛かあいがられ
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
この菊塢きくう狂歌きやうかしゆ発句ほつくあり、(手紙と其書そのしよ移転ひつこしまぎれにさがしても知れぬは残念ざんねんにもかくにも一個いつこ豪傑がうけつ山師やましなにやらゑし隅田川すみだがは」と白猿はくゑんが、芭蕉ばせうの句をもじりて笑ひしは
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)