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白猿
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はくゑん
白猿の
余光で
抱一不白などの
許へも
立入るやうになり、
香茶活花まで器用で
間に
合せ、
遂に
此人たちの
引立にて
茶道具屋とまでなり、
口前一つで
諸家に
可愛がられ
此菊塢の
狂歌二
首発句一
句あり、(手紙と
其書も
移転まぎれに
捜しても知れぬは
残念)
兎にも
角にも
一個の
豪傑「
山師来て
何やら
植ゑし
隅田川」と
白猿が、
芭蕉の句をもじりて笑ひしは
狂言のあらましを
面白さうに話して、だん/\
取入り、
俳優表方の気にも入り、見やう
聞真似に
発句狂歌など
口早く
即興にものするに、
茶屋の
若者には
珍しい
奴と、五代目
白猿に
贔屓にされ