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かわゆ
ふりがな文庫
“
可愛
(
かわゆ
)” の例文
本の
栞
(
しおり
)
に美しいといって、
花簪
(
はなかんざし
)
の房を仕送れば、
小
(
ちいさ
)
な洋服が似合うから一所に写真を取ろうといって、姉に叱られる
可愛
(
かわゆ
)
いのがあり。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
怒って怒ってどうにもすべきを、
可愛
(
かわゆ
)
きものにおもえばこそ一言半句の厭味も云わず、ただただ自然の成行きに任せおきしを忘れしか
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お京さん己れが本当に乞食の子ならお前は今までのやうに
可愛
(
かわゆ
)
がつてはくれないだらうか、振向いて見てはくれまいねと言ふに
わかれ道
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
われという
可愛
(
かわゆ
)
き者の前に夢の魔を置き、物の怪の
祟
(
たた
)
りを据えての
恐
(
おそれ
)
と苦しみである。
今宵
(
こよい
)
の悩みはそれらにはあらず。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
おかみさんは
自分
(
じぶん
)
の
娘
(
むすめ
)
を
見
(
み
)
ると、
可愛
(
かわゆ
)
くって、
可愛
(
かわゆ
)
くって、たまらないほどでしたが、この
小
(
ちい
)
さな
男
(
おとこ
)
の
子
(
こ
)
を
見
(
み
)
るたんびに、いやな
気持
(
きもち
)
になりました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
▼ もっと見る
ヂュリ さア、
名譽
(
めいよ
)
ぢゃとは
思
(
おも
)
はねど、
嬉
(
うれ
)
しいとは
思
(
おも
)
ひまする。
嫌
(
いや
)
なものを
名譽
(
めいよ
)
には
能
(
よ
)
うせねど、
其
(
その
)
嫌
(
いや
)
なことも
妾
(
わたし
)
を
可愛
(
かわゆ
)
さにして
下
(
くだ
)
されたと
思
(
おも
)
へば
嬉
(
うれ
)
しい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
如何
(
いか
)
にも
酷
(
ひど
)
い主人のようにお思いかも知らないが、これはお前の為だよ、お前も小さい時分にいたから、何だか私も子のような心持がして誠に
可愛
(
かわゆ
)
く思うが
闇夜の梅
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そうすりゃ、今年の暮は去年のような事もあるまい。何も
可愛
(
かわゆ
)
い
妻子
(
つまこ
)
の為だ。私は兎に角書いて見よう。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「伯母さん、伯母さんは姉さん達が
可愛
(
かわゆ
)
う
厶
(
ござ
)
いますか、憎う厶いますか」
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
衣川
(
ころもがわ
)
の口から渡が袈裟を得るために、どれだけ心を労したかを聞いた時、己は現にあの男を
可愛
(
かわゆ
)
く思った事さえある。渡は袈裟を妻にしたい一心で、わざわざ歌の稽古までしたと云う事ではないか。
袈裟と盛遠
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
だから横町の
野蕃漢
(
じやがたら
)
に馬鹿にされるのだと言ひかけて我が弱いを
耻
(
はづ
)
かしさうな
顔色
(
かほいろ
)
、何心なく美登利と見合す目つきの
可愛
(
かわゆ
)
さ。
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母上いませし折は、わが見たしと云うを許したまわず、野衾の居て恐しき処なるに、いかでこの
可愛
(
かわゆ
)
きもの近寄らしむべきとて
留
(
とど
)
めたまいぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
何にせよこれが定基には前世因縁とも云うものであったか素晴らしく美しい
可愛
(
かわゆ
)
いものに見えて、それこそ心魂を
蕩尽
(
とうじん
)
されて終ったのである。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
小児
(
あか
)
が
可愛
(
かわゆ
)
くないかと膝の上へ此の坊を載せますと、エヽうるせえ、とこんな病身の小児を畳の上へ放り出します、それほど気に入らぬ女房なれば離縁して下さい
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私は
可愛
(
かわゆ
)
くて可愛くて
堪
(
た
)
まらない。母の
面
(
かお
)
を
瞻上
(
みあ
)
げながら、少し鼻声を出し掛けて
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
だから
横町
(
よこてう
)
の
野蕃漢
(
じやがたら
)
に
馬鹿
(
ばか
)
にされるのだと
言
(
い
)
ひかけて
我
(
わ
)
が
弱
(
よわ
)
いを
恥
(
はづ
)
かしさうな
顏色
(
かほいろ
)
、
何心
(
なにごゝろ
)
なく
美登利
(
みどり
)
と
見合
(
みあは
)
す
目
(
め
)
つまの
可愛
(
かわゆ
)
さ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其夜の夢に
逢瀬
(
おうせ
)
平常
(
いつも
)
より嬉しく、胸あり
丈
(
た
)
ケの
口説
(
くぜつ
)
濃
(
こまやか
)
に、恋
知
(
しら
)
ざりし珠運を
煩悩
(
ぼんのう
)
の
深水
(
ふかみ
)
へ導きし
笑窪
(
えくぼ
)
憎しと云えば、
可愛
(
かわゆ
)
がられて喜ぶは浅し
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
極めて後悔し、そのまま首を
伸
(
のば
)
して、肩に
搦
(
から
)
んで顔を
覗
(
のぞ
)
くと、
真赤
(
まっか
)
になり、
可愛
(
かわゆ
)
い目を細くして、およそ
耐
(
たま
)
らないといった様子で、
麗艶
(
あでやか
)
に
微笑
(
ほほえ
)
んで
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私の様な不運の母の手で育つより継母御なり御手かけなり気に
適
(
かな
)
ふた人に育てて貰ふたら、少しは
父御
(
ててご
)
も
可愛
(
かわゆ
)
がつて
後々
(
のちのち
)
あの子の為にも成ませう
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
可愛
(
かわゆ
)
き児の、何とて小親にのみは
懐
(
なつ
)
き寄る、はじめて
汝
(
な
)
が頬に口つけしはわれなるを、
効
(
かい
)
なく
渠
(
かれ
)
に
奪
(
と
)
らるるものかは。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
働き出し玉う
御容貌
(
ごきりょう
)
は百三十二
相
(
そう
)
も
揃
(
そろ
)
い
御声
(
おんこえ
)
は
鶯
(
うぐいす
)
に
美音錠
(
びおんじょう
)
飲ましたよりまだ清く、
御心
(
ごしん
)
もじ広大
無暗
(
むやみ
)
に
拙者
(
せっしゃ
)
を
可愛
(
かわゆ
)
がって下さる結構
尽
(
づく
)
め
故
(
ゆえ
)
堪忍ならずと
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
私
(
わたし
)
の
樣
(
やう
)
な
不運
(
ふうん
)
の
母
(
はゝ
)
の
手
(
て
)
で
育
(
そだ
)
つより
繼母御
(
まゝはゝご
)
なり
御手
(
おて
)
かけなり
氣
(
き
)
に
適
(
かな
)
ふた
人
(
ひと
)
に
育
(
そだ
)
てゝ
貰
(
もら
)
ふたら、
少
(
すこ
)
しは
父御
(
てゝご
)
も
可愛
(
かわゆ
)
がつて
後々
(
のち/\
)
あの
子
(
こ
)
の
爲
(
ため
)
にも
成
(
なり
)
ませう
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
婆々
(
ばばあ
)
じみるッて芳さんはお笑いだが、芳さんなぞはその
思遣
(
おもいやり
)
があるまいけれど、
可愛
(
かわゆ
)
い児でも亡くして御覧、そりゃおのずと
後生
(
ごしょう
)
のことも思われるよ。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旅ほど
嚊
(
かか
)
が
可愛
(
かわゆ
)
うておもしろい事はないぞ、いまだに
其頃
(
そのころ
)
を夢に見て後での話しに、
此
(
この
)
間も
嫗
(
ばば
)
に真夜中
頃
(
ごろ
)
入歯を飛出さして笑ったぞ、コレ珠運、オイ是は
仕
(
し
)
たり
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
殊更
(
ことさら
)
今
(
いま
)
より
可愛
(
かわゆ
)
き
物
(
もの
)
さへ
出來
(
いでこ
)
んに
二人
(
ふたり
)
が
中
(
なか
)
は
萬々歳
(
ばん/\ざい
)
、
天
(
あま
)
の
原
(
はら
)
ふみとゞろかし
鳴神
(
なるがみ
)
かと
高々
(
たか/″\
)
と
止
(
とゞ
)
まれば、
母
(
はゝ
)
を
眼下
(
がんか
)
に
視下
(
みおろ
)
して、
放
(
はな
)
れぬ
物
(
もの
)
に
我
(
わ
)
れ
一人
(
ひとり
)
さだめぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
池の端の行き違いより
翻然
(
からり
)
と変りし源太が腹の底、初めは
可愛
(
かわゆ
)
う思いしも今は
小癪
(
こしゃく
)
に
障
(
さわ
)
ってならぬその十兵衛に、
頭
(
かしら
)
を下げ両手をついて
謝罪
(
あやま
)
らねばならぬ
忌々
(
いまいま
)
しさ。
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
これはまたお雪というと、孫も子も一所にして、乳で育てたもののように
可愛
(
かわゆ
)
くてならないので。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それにつけても
案
(
あん
)
じられるは
園樣
(
そのさま
)
のこと、
何
(
なん
)
の
余計
(
よけい
)
の
世話
(
せわ
)
ながら
何故
(
なぜ
)
か
最初
(
はじめ
)
から
可愛
(
かわゆ
)
くて
眞實
(
しんじつ
)
の
處
(
ところ
)
一日
見
(
み
)
ぬも
氣
(
き
)
になる
位
(
くらい
)
なれど、さりとて
何時
(
いつ
)
來
(
き
)
ても
喜
(
よろこ
)
ばれるでもなく
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
道理で来てから帰るまで変なことずくめ、しかし幽霊でも
己
(
おれ
)
が
一廉
(
いっかど
)
の世話をしてやったから、
空
(
あだ
)
とは思うまい。何のせいだかあの
婦人
(
おんな
)
は、心から
可愛
(
かわゆ
)
うて
不便
(
ふびん
)
でならぬ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「よいわ。子は親を悩ませ苦めるようなことを為し居っても、親は子を何処までも
可愛
(
かわゆ
)
く思う。それを
何様
(
どう
)
とも仕ようとは思わぬ。あれはかわゆい、助けてやらねば……」
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
御自分の口から出てゆけとは仰しやりませぬけれど私がこの様な意久地なしで太郎の
可愛
(
かわゆ
)
さに気が引かれ、どうでも御詞に異背せず
唯々
(
はいはい
)
と御小言を聞いておりますれば
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
四方
(
あたり
)
を見廻わしながら
森厳
(
こうごう
)
しき玄関前にさしかかり、お
頼申
(
たのもう
)
すと二三度いえば
鼠衣
(
ねずみごろも
)
の
青黛頭
(
せいたいあたま
)
、
可愛
(
かわゆ
)
らしき小坊主の、おおと答えて障子引き
開
(
あ
)
けしが、応接に慣れたるものの
眼捷
(
めばや
)
く人を見て
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
亀姫 でございますから、お
姉様
(
あねえさま
)
は、私がお
可愛
(
かわゆ
)
うございましょう。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
君はおのづから君の
本地
(
ほんち
)
ありてその島田をば
丸曲
(
まるまげ
)
にゆひかへる折のきたるべく、うつくしき乳房を
可愛
(
かわゆ
)
き人に含まする時もあるべし、我れは唯だ君の身の
幸福
(
しやわせ
)
なれかし
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
(とうるみ声にて、送り出づる時、
可愛
(
かわゆ
)
き人形袖にあり。)
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
書生
(
しよせい
)
の
千葉
(
ちば
)
いとゞしう
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
りて、これは
何
(
ど
)
うも、これはと
頭
(
かしら
)
を
下
(
さ
)
げるばかり、
故郷
(
こきやう
)
に
有
(
あ
)
りし
時
(
とき
)
、
姉
(
あね
)
なる
人
(
ひと
)
が
母
(
はゝ
)
に
代
(
かは
)
りて
可愛
(
かわゆ
)
がりて
呉
(
く
)
れたりし、
其折
(
そのをり
)
其頃
(
そのころ
)
の
有
(
あり
)
さまを
思
(
おも
)
ひ
起
(
おこ
)
して
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「でも
不可
(
いけな
)
いの、私は、愛吉が
可愛
(
かわゆ
)
くッて可愛くッて、」
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これほど
邪慳
(
じやけん
)
の人ではなかりしをと女房あきれて、女に魂を奪はるればこれほどまでも浅ましくなる物か、女房が歎きは更なり、
遂
(
つ
)
ひには
可愛
(
かわゆ
)
き子をも餓へ死させるかも知れぬ人
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
可愛
(
かわゆ
)
き銀貨を定めの賃。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これほど
邪慳
(
じやけん
)
の
人
(
ひと
)
ではなかりしをと
女房
(
にようぼう
)
あきれて、
女
(
をんな
)
に
魂
(
たましひ
)
を
奪
(
うば
)
はるれば
是
(
こ
)
れほどまでも
淺
(
あさ
)
ましくなる
物
(
もの
)
か、
女房
(
にようぼう
)
が
歎
(
なげ
)
きは
更
(
さら
)
なり、
遂
(
つ
)
ひには
可愛
(
かわゆ
)
き
子
(
こ
)
をも
餓
(
う
)
へ
死
(
じに
)
させるかも
知
(
し
)
れぬ
人
(
ひと
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母親
(
はゝおや
)
はほた/\として
茶
(
ちや
)
を
進
(
すゝ
)
めながら、
亥之
(
ゐの
)
は
今
(
いま
)
しがた
夜學
(
やがく
)
に
出
(
で
)
て
行
(
ゆき
)
ました、あれもお
前
(
まへ
)
お
蔭
(
かげ
)
さまで
此間
(
このあひだ
)
は
昇給
(
しようきう
)
させて
頂
(
いたゞ
)
いたし、
課長樣
(
くわちやうさま
)
が
可愛
(
かわゆ
)
がつて
下
(
くだ
)
さるので
何
(
ど
)
れ
位
(
くらゐ
)
心丈夫
(
こゝろじようぶ
)
であらう
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母親はほたほたとして茶を進めながら、亥之は今しがた夜学に出て
行
(
ゆき
)
ました、あれもお前お
蔭
(
かげ
)
さまでこの間は昇給させて頂いたし、課長様が
可愛
(
かわゆ
)
がつて下さるのでどれ位心丈夫であらう
十三夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今三年の
後
(
のち
)
に見たしと
廓
(
くるわ
)
がへりの若者は申き、
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
とて
生国
(
せうこく
)
は紀州、言葉のいささか
訛
(
なま
)
れるも
可愛
(
かわゆ
)
く、第一は切れ離れよき気象を喜ばぬ人なし、子供に似合ぬ銀貨入れの重きも道理
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
三
年
(
ねん
)
の
後
(
のち
)
に
見
(
み
)
たしと
廓
(
くるわ
)
がへりの
若者
(
わかもの
)
は
申
(
まをし
)
き、
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
とて
生國
(
せいこく
)
は
紀州
(
きしう
)
、
言葉
(
ことば
)
のいさゝか
訛
(
なま
)
れるも
可愛
(
かわゆ
)
く、
第
(
だい
)
一は
切
(
き
)
れ
離
(
はな
)
れよき
氣象
(
きしやう
)
を
喜
(
よろこ
)
ばぬ
人
(
ひと
)
なし、
子供
(
こども
)
に
似合
(
にあは
)
ぬ
銀貨
(
ぎんくわ
)
入
(
い
)
れの
重
(
おも
)
きも
道理
(
だうり
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
毋親
(
はゝおや
)
に
抱
(
いだ
)
かせたるまゝさし
覗
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
るに、
誰
(
た
)
れに
似
(
に
)
たるか
彼
(
か
)
れに
似
(
に
)
しか、
其差別
(
そのけじめ
)
も
思
(
おも
)
ひ
分
(
わか
)
ねども、
何
(
なに
)
とは
知
(
し
)
らず
怪
(
あや
)
しう
可愛
(
かわゆ
)
くて、
其
(
その
)
啼
(
な
)
く
聲
(
こゑ
)
は
昨日
(
きのふ
)
まで
隣
(
となり
)
の
家
(
いへ
)
に
聞
(
き
)
きたるのと
同
(
おな
)
じ
物
(
もの
)
には
思
(
おも
)
はれず
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
外
(
そと
)
なるはおほゝと
笑
(
わら
)
ふて、お
父樣
(
とつさん
)
私
(
わたし
)
で
御座
(
ござ
)
んすといかにも
可愛
(
かわゆ
)
き
聲
(
こゑ
)
、や、
誰
(
た
)
れだ、
誰
(
た
)
れであつたと
障子
(
しようじ
)
を
引明
(
ひきあけ
)
て、ほうお
關
(
せき
)
か、
何
(
なん
)
だな
其樣
(
そん
)
な
處
(
ところ
)
に
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
何
(
ど
)
うして
又
(
また
)
此
(
この
)
おそくに
出
(
で
)
かけて
來
(
き
)
た
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我
(
わ
)
れは
君
(
きみ
)
に
厭
(
いと
)
はれて
別
(
わか
)
るゝなれども
夢
(
ゆめ
)
いさゝか
恨
(
うら
)
む
事
(
こと
)
をばなすまじ、
君
(
きみ
)
はおのづから
君
(
きみ
)
の
本地
(
ほんち
)
ありて
其島田
(
そのしまだ
)
をば
丸曲
(
まるまげ
)
にゆひかへる
折
(
をり
)
のきたるべく、うつくしき
乳房
(
ちぶさ
)
を
可愛
(
かわゆ
)
き
人
(
ひと
)
に
含
(
ふく
)
まする
時
(
とき
)
もあるべし
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
愛
常用漢字
小4
部首:⼼
13画
“可愛”で始まる語句
可愛想
可愛相
可愛気
可愛御堂
可愛児
可愛好
可愛嶽
可愛いお方