“かっぱ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カッパ
語句割合
河童52.8%
合羽36.6%
喝破7.7%
川童1.2%
水虎0.4%
河伯0.4%
甲板0.4%
被衣0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おおかた、河童かっぱの野郎か雷さまの落とし子でもが、そんないたずらするにちげえねえんだ。さあ来い。野郎ッ。どうするか覚えてろッ
右門捕物帖:23 幽霊水 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
そのほかに二人、一人は初めて見る顔で、旅の者らしい、手甲てっこう脚絆きゃはん草鞋わらじをはき、合羽かっぱを着て、頭にちりよけの手拭をかぶっている。
夜の蝶 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
天上の楽を説くに対し、〈もろもろの天に生まれ楽しむ者、一切苦しまざるなし、天女汝まさに知るべし、我生死を尽くすを〉と喝破かっぱしたは
五五 川には川童かっぱ多く住めり。猿ヶ石川ことに多し。松崎村の川端かわばたうちにて、二代まで続けて川童の子をはらみたる者あり。生れし子はきざみて一升樽いっしょうだるに入れ、土中にうずめたり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
さればこの蛇の害に依って水死せる者を、その肛門の常ならざるについて、皆水虎かっぱの業とはいい習わしたるものか云々。また女子の陰門まえに蛇入りしといえるも、かの水蛇の事なるべし。
伯耆ほうき美作みまさかでは大猿を祭り、河内では河伯かっぱを崇めると云う。これらの迷信は捨てなければならない
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そうして釣竿を右と左とはちの字のように振込ふりこんで、舟首みよし近く、甲板かっぱのさきの方にわたっているかんこの右の方へ右の竿、左の方へ左の竿をもたせ
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
男は鍔広つばひろ帽子を眼深にかぶり上衣の襟を深く立てて、女は長い睫毛の真黒な眼だけを残してすっぽりと被衣かっぱを被っている。二人共如何にも世を忍ぶ風情である。
薔薇の女 (新字新仮名) / 渡辺温(著)