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喝破
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かっぱ
ふりがな文庫
“
喝破
(
かっぱ
)” の例文
鬼王丸が
喝破
(
かっぱ
)
したので
森然
(
しん
)
と一座は静まったが、宙を舞っている盃は尚グルグルと渦巻きながら、人々の頭上を渡っていたが、突然
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
天上の楽を説くに対し、〈
諸
(
もろもろ
)
の天に生まれ楽しむ者、一切苦しまざるなし、天女汝まさに知るべし、我生死を尽くすを〉と
喝破
(
かっぱ
)
したは
十二支考:04 蛇に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
と
喝破
(
かっぱ
)
したことがあるが、これはそのまま鬼貫の句に該当すべきものである。行水の湯をざぶりと月の湖に捨てるの朗然たるに
如
(
し
)
かぬ。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
狐や狸は
化
(
ばけ
)
るものであるとか、世の中に
種々
(
いろいろ
)
ある
怪物
(
ばけもの
)
の詮索をするのを
止
(
や
)
めて
先
(
ま
)
ず我々人間が一番大きな
怪物
(
ばけもの
)
で
神変
(
しんぺん
)
不思議な能力を持っていると
喝破
(
かっぱ
)
し
大きな怪物
(新字新仮名)
/
平井金三
(著)
玄蕃のために、あたまからがんと
喝破
(
かっぱ
)
されて、手痛く参ったようにも見えるし、反対に、
冷眼一瞥
(
れいがんいちべつ
)
、相手を
歯牙
(
しが
)
にもかけていないとも見られるのである。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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この論文と
僅少
(
きんしょう
)
の時日の隔たりしか持たぬ小説『クロイツェル・ソナタ』の中で、作者が
直截
(
ちょくせつ
)
に
喝破
(
かっぱ
)
しているところによると、人間の欲望は善の目的到達を妨げる障碍であって
クロイツェル・ソナタ:02 解題
(新字新仮名)
/
米川正夫
(著)
「太閣がお目利の
違
(
たが
)
われたる関白殿を、政宗が片眼で見損うのは当然である」と、
喝破
(
かっぱ
)
して、危機を逃れている。だから秀吉だって、政宗を虫けらとは、最初から思っていないだろう。
小田原陣
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
歴史とは大人物の伝記のみとカーライルの
喝破
(
かっぱ
)
した言にいくぶんなりともその理を認むる者は、かの慾望の偉大なる権威とその壮厳なる勝利とを否定し去ることはとうていできぬであろう。
初めて見たる小樽
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
為政篇は第一章に政治は徳をもってすべきであると言い、次に詩の本質が「思無邪」であると
喝破
(
かっぱ
)
し、第三に教化が徳と礼とによるべきであって政と刑とによるべきでないことを言っている。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
そして彼は、動物に対する感情の相違は
畢竟
(
ひっきょう
)
民族の問題であると
喝破
(
かっぱ
)
した。つまり
芬蘭土
(
フィンランド
)
人は見ただけで嘔吐するかも知れない豚の胎児を、
西班牙
(
スペイン
)
人は原形のまま丸蒸しにして賞美するのである。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
同志ヤーコヴレフがいみじくも
喝破
(
かっぱ
)
した言葉だ。
灰色の眼の女
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
と
国手
(
こくしゅ
)
は
喝破
(
かっぱ
)
して
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
と
喝破
(
かっぱ
)
した。
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
「
祥瑞
(
しょうずい
)
、天象のことなどは、みな取るにも足らぬ浮説である。虚説である」と、明確に
喝破
(
かっぱ
)
し
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大眼カッと見開いて甚五衛門は
喝破
(
かっぱ
)
した。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
……糞中の
穢虫
(
えちゅう
)
も、おぬしの
喝破
(
かっぱ
)
に眼がさめて、やっと、外の清さを知ってここへ来たのじゃ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一句鋭く
喝破
(
かっぱ
)
した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
生前の正成が
喝破
(
かっぱ
)
したのであった。尊氏の大逆であると。また、自分とは
異
(
こと
)
なる道をあゆむ野望の人間であると。——しかし尊氏は、これが大義にそむくとは思っていない。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうそう、よく
喝破
(
かっぱ
)
した。坊主という
職業
(
しょうばい
)
は、まったく、おせッかいな商売にちがいない。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……だが、違いない! 西仏に
喝破
(
かっぱ
)
されたとおり、思えばこの高綱も糞中の
穢虫
(
えちゅう
)
、世の中にうごめく
蛆
(
うじ
)
の中にもがいていたこの身もまた蛆であった。……ああつまらぬ物に、永いあいだ
業
(
ごう
)
を
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰方
(
どなた
)
やら最前——敵は無策なり——と
喝破
(
かっぱ
)
せられた御一言、それに極まるものと、わたくしめも、同感にござります。ただし、その無策は、無智の無策、無謀の無策とは、まったく違うものです。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“喝破”の意味
《名詞》
喝破(かっぱ)
大声で他人の意見を説き破ること。
まちがいを排し、真理を明らかにすること。
(出典:Wiktionary)
喝
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
破
常用漢字
小5
部首:⽯
10画
“喝”で始まる語句
喝采
喝
喝釆
喝食
喝棒
喝声
喝散
喝殺
喝退
喝采組