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忙
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あわ
ふりがな文庫
“
忙
(
あわ
)” の例文
さてその金の催促に来るごとに、役人を近村の料理屋へ連れ行き乱酔せしめ、日程尽き、役人
忙
(
あわ
)
て去ること毎度なり。
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
忙
(
あわ
)
てて紙で押えて涙を拭き取り、自分の写真と
列
(
なら
)
べて見て、また泣いた上で元のように紙に包んで傍に置いた。
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
家中のものは
忙
(
あわ
)
てて眼を移した。そこには阿賀妻がいた。彼のそげた
頬
(
ほお
)
には無精ひげが風にしなっていた。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
宅から猛烈な催促の電話をうけて
忙
(
あわ
)
てて帰って礼服を着て大神宮にまかり出た。その時の記念写真を見るとフロックコートはつけているがカラーは平日のダブルのままであった。
放心教授
(新字新仮名)
/
森於菟
(著)
荷車が驚いて
道側
(
みちばた
)
の
草中
(
くさなか
)
に
避
(
よ
)
ける。
鶏
(
にわとり
)
が
刮々
(
くわっくわっ
)
叫んで
忙
(
あわ
)
てゝ
遁
(
に
)
げる。
小児
(
こども
)
の
肩
(
かた
)
を
捉
(
とら
)
え、女が眼を
円
(
まる
)
くして見送る。
囂々
(
ごうごう
)
、
機関
(
きかん
)
が
鳴
(
な
)
る。
弗々々
(
ふっふっふっ
)
、
屁
(
へ
)
の如く
放
(
ひ
)
り
散
(
ち
)
らすガソリンの
余煙
(
よえん
)
。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
兄が何気なくそこへ手をやると、蜘蛛は今度はその手の甲の上に
蟠
(
わだか
)
まって、腹を動かした。兄は
忙
(
あわ
)
ててもう一方の手でそれを払った。そうしてその瞬間に彼のからだは中心を失って地上に落ちた。
青草
(新字新仮名)
/
十一谷義三郎
(著)
家持は
忙
(
あわ
)
てて、資人の口を
緘
(
と
)
めた。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
「ご、ごめん——」と彼は
忙
(
あわ
)
てていた。
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
忙
常用漢字
中学
部首:⼼
6画
“忙”を含む語句
急忙
慌忙
忙々
心忙
気忙
多忙
忙殺
怱忙
繁忙
大忙
息忙
忙敷
連忙
匆忙
御忙
匇忙
忙裏
御多忙
小忙
忙込
...