“囂々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごうごう76.3%
がう/\6.8%
がや/\5.1%
ごう/\3.4%
がうがう3.4%
がやがや1.7%
ぎょうぎょう1.7%
わやわや1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
波は岩を、岩は波を噛んで、ここに囂々ごうごう淙々そうそうの音をしつつ、再び変圧し、転廻し、捲騰けんとうし、擾乱じょうらんする豪快無比の壮観を現出する。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
二等煉瓦のちまたには行人既にまれなるも、同胞新聞社の工場には今や目もふばかりに運転する機械の響囂々がう/\として、明日あすの新聞を吐き出だしつゝあり、板敷の広き一室
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「市ちゃんも仲々腕が上つた」とか、「今の若い者は、春秋に富んで居る癖に惚れ方が性急せつかちだ」とか、「橘さんも隅に置けぬ」とか、一座は色めき立つて囂々がや/\と騷ので、市子は
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
捜査の苦心、証拠蒐集の不備の為の焦慮、当時の世論の囂々ごう/\たる毀誉褒貶きよほうへんの声、呪の手紙、そんなものが可成かなり彼を苦しめた。
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
楽音の旋律更に激越想壮の度を加へ、之に諧和せざる梵音はた三絃の声も、囂々がうがうとして亦その中にじる。
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
かれえると患者等かんじゃら囂々がやがやってさわす。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
少年の議論家は素肌すはだの上に上衣うわぎを羽織ッて、仔細しさいらしく首をかしげて、ふかし甘薯いもの皮をいてい、お政は囂々ぎょうぎょうしく針箱を前に控えて、覚束おぼつかない手振りでシャツのほころびを縫合わせていた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「市ちやんも仲々腕が上つた」とか、「今の若い者は、春秋に富んで居る癖に惚れ方が性急せつかちだ」とか、「橘さんも隅には置けぬ」とか、一座は色めき立つて囂々わやわやと騒ぐので、市子は
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)