囂々がや/\)” の例文
「市ちゃんも仲々腕が上つた」とか、「今の若い者は、春秋に富んで居る癖に惚れ方が性急せつかちだ」とか、「橘さんも隅に置けぬ」とか、一座は色めき立つて囂々がや/\と騷ので、市子は
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
たゞ二ヶげつに一け、理髮師とこやのセミヨン、ラザリチばかこゝる、其男そのをとこいつつてニコ/\しながらつてて、ニキタに手傳てつだはせてかみる、かれえると患者等くわんじやら囂々がや/\つてさわす。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
證據となしかたきねらふは必定なりと思ひ日頃より用心堅固けんごにして身を戒愼つゝしみ居たりしが此日重四郎に用事ようじあつ隣家となり來掛きかゝりし所重四郎がたくにて囂々がや/\と人聲なすゆゑ何事やらんとひそかに身をひそめ内の樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)