“ひるめし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
午飯59.1%
昼飯20.1%
午餐8.5%
午食3.7%
晝飯2.4%
昼食1.8%
昼餐1.8%
晝食0.6%
午砲0.6%
午餉0.6%
晝餐0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丘の上の教員食堂に午飯ひるめしを食べにゆくのだが、その銅像を眺める度毎に、在りし日の先生とは似てもつかぬ姿だと思はぬためしはない。
浜尾新先生 (新字旧仮名) / 辰野隆(著)
これを小中飯こじゅうはんという漢字をあてる人もあるが、じっさいは昼飯ひるめしまたはヒルイイを、しゃれてチュウハンと言い出してから後の名である。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
リユウ・デ・ゼコルの通りへ出て大学前の伊太利亜イタリア料理で午餐ひるめしを済ませたのち、地下電車に乗つてユウゴオの旧宅をプラス・デ・ヷスチル街にうた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
新坊が泣出しでもすると訳もなく腹立しくなる。幾度いくたびも/\室の中を片付けてるうちに、午食ひるめしになつた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
父は火のやうにおこつて、絹篩にかけた程に柔らかない灰の上層うはかはから、ザラ/\した燒土やけつちの如き灰を取り棄てるのに、朝飯あさはん晝飯ひるめしになるのをも忘れてゐた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
不味まずそうに取揃とりそろえられた昼食ひるめしえると、かれ両手りょうてむねんでかんがえながら室内しつないあるはじめる。そのうちに四る。五る、なおかれかんがえながらあるいている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
一人のあによめが自分にはこういろいろに見えた。事務所の机の前、昼餐ひるめしたくの上、かえみちの電車の中、下宿の火鉢の周囲まわり、さまざまの所でさまざまに変って見えた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
不味まづさうに取揃とりそろへられた晝食ひるめしへると、かれ兩手りやうてむねんでかんがへながら室内しつないあるはじめる。其中そのうちに四る。五る、なほかれかんがへながらあるいてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
正午ひるにはけた玉菜たまな牛肉汁にくじると、めしとで食事しよくじをする。ばんには晝食ひるめしあまりのめしべるので。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かおかたちに至ってはこれといって書き立てるがものはない。午砲ひるめし時に仲之通に汗牛充棟するサラリーマン面の一種で、馬鹿には見えぬ代り決して優雅にも見えぬせせっこましい人相。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
朝飯あさめし午餉ひるめしとを一つに片付けたる兼吉かねきちが、浴衣ゆかた脱捨てて引つ掛くる衣はこんにあめ入の明石あかし唐繻子とうじゅすの丸帯うるささうにおわり、何処どこかけんのある顔のまゆしかめて
そめちがへ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
晝餐ひるめしをば御子田みこだのおそのさんといふ從姉(新山堂の伯母さんの二番目娘で、自分より三歳の姉である。)の家で濟ました。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)