“午砲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
どん55.6%
ドン25.9%
ごほう11.1%
ごはう3.7%
ひるめし3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とお父さんが言った時、大きな午砲どんが鳴った。流石に団さんの引き廻しだ。予定通り十二時きっかりに帰り着いたには感服した。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
午砲ドンの鳴る頃、春桃は、いつもの通り屑籠を背負ってとある市場へ来かかった。突然入口で「春桃、春桃!」と呼びとめた者があった。
春桃 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
千悔、万悔、ほぞんでいる胸元を貫くような午砲ごほうひびき。それと同時に「御膳ごぜんで御座いますよ」。けれど、ほいきたと云ッて降りられもしない。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
嗚呼ああいま午砲ごはうのひびき
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かおかたちに至ってはこれといって書き立てるがものはない。午砲ひるめし時に仲之通に汗牛充棟するサラリーマン面の一種で、馬鹿には見えぬ代り決して優雅にも見えぬせせっこましい人相。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)