“上層”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うえ40.0%
じようそう20.0%
うはかは20.0%
じょうそう10.0%
そこ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するすると柱づたいに上層うえの廊下の方から降りて来るものも有る。いくらか引込んでいるだけに静かな窓のところへ菅は腰掛けて
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
むしさら上層じようそうのぼるか、あるひ屋上おくじよう物干場ものほしば避難ひなんすることをすゝめるのであるが、實際じつさいかういふ賢明けんめい處置しよちられたれいしば/\みゝにするところである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かなたにてもこなたにても彼等はおのが立處たちどに下り、既にもちにまみれて上層うはかはの中に燒かれし者等にその鐡搭くまでをのべき 一四八—一五〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そして、わしが雲より低くいくときは、滝のごとき雨が竹童の頭からザッザとあたり、上層じょうそうの雲にはいるときは白濛々はくもうもう夢幻界むげんかいにまよい、かみの毛もつめの先も、氷となって折れるような冷寒れいかんをかんじる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上層そこは晴れているのか、うすねずみ色の雲からこぼれてくる雨は白く光っている。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)