“おひる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
正午38.2%
午飯17.6%
午餐11.8%
午後5.9%
御午5.9%
昼食5.9%
午食2.9%
午餉2.9%
御午餐2.9%
日中2.9%
(他:1)3.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「市ヶ谷本村町丸◯番地、亀崎ちか方ですわ。いつでも正午おひる時分、一時頃までなら家にいます。おじさんは今どちら。」
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「おや、正午おひるぢやないかね。あのサイレンは。」とおかみさんはさして遠くもないらしいサイレンが異つた方角から一度に鳴出すのを聞きつけた。
買出し (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「姉さん、風呂には及ばないが、顔が洗いたい。手水ちょうず……何、洗面所を教えておくれ。それから、午飯おひるを頼む。ざっとでいい。」
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「何が早いものか。もう午飯おひるだろう、何だ御馳走は、」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それから一時間は、セント・ジョンにとって、今まで考えたこともないような楽しい時間でした。午餐おひるベルが鳴って、食堂に降りて行くのもしぶしぶなくらいでした。
にいさん、午後おひるからりにいくの?」と辰夫たつおくんはききました。
草を分けて (新字新仮名) / 小川未明(著)
午後おひるっからもする。
御前おまえさん。おい御前さん。もう起きないと御午おひるまでに銅山やまへ行きつけないよ」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「おやもう。御午おひるですね。用事を忘れていた。——久一きゅういちさん、久一さん」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
茶と菓子とを運んだおんな昼食おひるのあと片付けを云いつけて、彼女はまた漠然たる思いの影を追った。
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「もう時刻ですから、昼食おひるでもげると可いんですが——」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
マーシャ (立ちあがる)もう午食おひるの時間よ、きっと。(だらけた気力のない歩き方をする)足がしびれたわ。……(退場)
「もう、これ午餉おひるになりまするで、生徒方が湯を呑みに、どやどやと見えますで。湯はたぎらせましたが——いや、どの小児衆こどもしゅも性急で、渇かし切ってござって、突然いきなりがぶりとあがりまするで、気を着けて進ぜませぬと、直きに火傷やけどを。」
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「さあ、もう帰りませう。お前さんもお草臥くたびれだらうから、お湯にでも入つて、さうして御午餐おひる前なのでせう」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
次の日のまだ登らないうち立野を立って、かねての願いで、阿蘇山あそさん白煙はくえんを目がけて霜を踏み桟橋を渡り、路を間違えたりしてようやく日中おひる時分に絶頂近くまで登り、噴火口に達したのは一時過ぎでもあッただろうか。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「ほんとにそうでございますよ。まるで嘘みたいな話ですけど、ガラトィンスキイのお屋敷では、昼餐おひるはもとより、朝御飯のときまで第一公式で出なければいけませんの。だものですからあたくし、女優さんみたいに、お手当のほかにお化粧料まで頂いとりましたのですのよ。」
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)