晝飯ひるめし)” の例文
新字:昼飯
かれ晝飯ひるめしといふとことつめたい粗剛こはめしいとうてはしるのがつらいやうでもあつた。れでかれ時々とき/″\村落むらみせつて豆腐とうふの一丁位ちやうぐらゐはらふさげた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
父は火のやうにおこつて、絹篩にかけた程に柔らかない灰の上層うはかはから、ザラ/\した燒土やけつちの如き灰を取り棄てるのに、朝飯あさはん晝飯ひるめしになるのをも忘れてゐた。
父の婚礼 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
翌日よくじつあめあさからしよぼ/\とつて陰鬱いんうつきはまる天氣てんき溪流けいりうみづしてザア/\と騷々さう/″\しいこと非常ひじやう晝飯ひるめし宿やどむすめ給仕きふじて、ぼくかほわらふから、ぼくわらはざるをない。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
留守るすには、年寄としよつたこしたない與吉よきち爺々ちやん一人ひとりるが、老後らうごやまひ次第しだいよわるのであるから、きふ容體ようだいかはるといふ憂慮きづかひはないけれども、與吉よきちやとはれさき晝飯ひるめしをまかなはれては
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)