トップ
>
手傷
>
てきず
ふりがな文庫
“
手傷
(
てきず
)” の例文
そのうちに
蝶々
(
てふ/\
)
は
父
(
とう
)
さんの
竹竿
(
たけざを
)
になやまされて、
手傷
(
てきず
)
を
負
(
お
)
つたやうでしたが、まだそれでも
逃
(
に
)
げて
行
(
い
)
かうとはしませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
すると、ふいにそこへ、
手傷
(
てきず
)
を
負
(
お
)
った大きないのししがあらわれて、そのくぬぎの木の根もとをどんどん
掘
(
ほ
)
りにかかりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「いまにみよ、
祈祷
(
きとう
)
にでたものはちりぢりばらばら、
呂宋兵衛
(
るそんべえ
)
さまも
手傷
(
てきず
)
をうけて
命
(
いのち
)
からがら立ちかえってくるであろうわ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この島に
朽
(
く
)
ち果てることは物の数ではありませぬ。ただいかに心をつくしてもあなたのあまりに深い心の
手傷
(
てきず
)
を
慰
(
なぐさ
)
めることができないのを悲しむばかりでございます。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
彼女はその美くしいものを宝石のごとく大事に永久彼女の胸の奥に
抱
(
だ
)
き
締
(
し
)
めていたがった。不幸にして、その美くしいものはとりも直さず彼女を死以上に苦しめる
手傷
(
てきず
)
そのものであった。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
苦しみそのものの催眠作用に
捉
(
とら
)
われてしまった結果であろうか? それともまた
手傷
(
てきず
)
を負った兵士が、わざわざ傷口を開いてまでも、一時の
快
(
かい
)
を
貪
(
むさぼ
)
るように、いやが上にも苦しまねばやまない
母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
氣
(
き
)
が
違
(
ちが
)
はいでをられうか?
先祖
(
せんぞ
)
の
衆
(
しゅう
)
の
手
(
て
)
や
足
(
あし
)
やを
偶
(
ふ
)
と
玩具
(
もてあそび
)
にはしはすまいか?
手傷
(
てきず
)
だらけのチッバルトを
血
(
ち
)
みどろの
墓衣
(
はかぎ
)
から
引出
(
ひきだ
)
しゃせぬか?
狂氣
(
きゃうき
)
の
餘
(
あま
)
り、
世
(
よ
)
に
聞
(
きこ
)
えた
或
(
さる
)
親族
(
うから
)
の
骨
(
ほね
)
を
取上
(
とりあ
)
げ
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
そのうちに
都夫良
(
つぶら
)
はとうとうひどい
手傷
(
てきず
)
を負いました。みんなも矢だねがすっかり
尽
(
つ
)
きてしまいました。それで
都夫良
(
つぶら
)
は
目弱王
(
まよわのみこ
)
に向かって
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
ロミオ これ、
氣
(
き
)
を
確
(
たしか
)
に。
手傷
(
てきず
)
は
決
(
けっ
)
して
重
(
おも
)
うはない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
傷
常用漢字
小6
部首:⼈
13画
“手傷”で始まる語句
手傷者