かま)” の例文
さるによつてやつがれは、常に和殿を貴とみ、早晩いつかよしみを通ぜんとこそ思へ、いささかも仇する心はなきに、何罪科なにとがあつて僕を、かまんとはしたまふぞ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
とんでかかれば黄金丸も、稜威ものものしやと振りはらって、またみ付くをちょう蹴返けかえし、その咽喉のどぶえかまんとすれば、彼方あなたも去る者身を沈めて、黄金丸のももを噬む。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)