“いとけな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
55.6%
29.6%
幼稚11.1%
3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いとけなくこそあれ、わが子曹叡こそは、仁英の質、よく大魏のとうを継ぐものと思う。汝ら、心をあわせて、これをたすけ、朕が心にそむくなかれ」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なん坪太郎つぼたろうと名づけ、鍾愛しょうあい此上無かりしが、此男子なんし、生得商売あきないの道を好まず、いとけなき時より宇治黄檗おうばくの道人、隠元いんげん禅師に参じて学才人に超えたり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
第一の叔は遠く奥州の雪ふかき山にうずまれ給いしかば、その当時まだ幼稚いとけなき我は送葬の列に加わらざりしも、他の三人の叔はおくさきだちて、いずれもこの青山の草露そうろしげき塚のぬしとなり給いつ
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そういういとけない少女を殿はつくづくと見入っていらっしったが、「可哀らしい子じゃないか。一体、誰の子なのだ?」
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)