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稚
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いとけな
ふりがな文庫
“
稚
(
いとけな
)” の例文
鼻のあたまに汗をかいて大正琴を弾いていた
稚
(
いとけな
)
いふりはもう見られなかった。私には彼女が自分より年うえのような気さえした。
朴歯の下駄
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
男
(
なん
)
を
坪太郎
(
つぼたろう
)
と名づけ、
鍾愛
(
しょうあい
)
此上無かりしが、此
男子
(
なんし
)
、生得
商売
(
あきない
)
の道を好まず、
稚
(
いとけな
)
き時より宇治
黄檗
(
おうばく
)
の道人、
隠元
(
いんげん
)
禅師に参じて学才人に超えたり。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
われら
稚
(
いとけな
)
き頃その名を聞きてさへ恐れて泣き止みしものをと心づけば、追想おのづから
縷々
(
るる
)
として糸を繰るが如し。その頃植物園門外の小径は水田に沿ひたり。
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
幾年もまえに山からくる清水の落ち口に彼らの最初の
鰭
(
ひれ
)
をふった鱒の子はその父となり母となるときがくると
稚
(
いとけな
)
いころ乳房を含むことを知らぬその口にはじめて吸った清水の味を
島守
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
「何分まだ
稚
(
いとけな
)
いが、そちの組へ預けておく。よく仕込んで与えよ」
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
みちのくに
稚
(
いとけな
)
くしてかなしみし
釣鐘草
(
つりがねさう
)
の花を摘みたり
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
そは
稚
(
いとけな
)
き
三歳
(
さんさい
)
のむかしなれば。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いつか私は彼に頼っていました。そうして
果
(
はて
)
はこの友達に向って持前の
稚
(
いとけな
)
さをさらけ出してしまいました。私は月にそっくり打ち明けて話しました。
聖アンデルセン
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
稚
常用漢字
中学
部首:⽲
13画
“稚”を含む語句
幼稚
稚子
稚児
稚兒
稚心
天稚彦
丁稚
稚内
幼稚園
稚顔
稚気
稚児髷
稚氣
丁稚小僧
稚郎子
稚時
幼稚意
稚拙
丁稚奉公
稚児輪
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