“幼少”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちいさ38.9%
おさな13.9%
ちいさい13.9%
ちひさ11.1%
えうせう5.6%
ちひさい5.6%
をさな2.8%
ようしょう2.8%
ちい2.8%
ちいそ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これ、温順おとなしく寝てるものを、そうッとして置くが可い」とお種は壁に寄せて寝かしてある一番幼少ちいさい銀造の顔をのぞきに行った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これは家内が幼少おさない時分に、南部地方から来た下女とやらに習った節で、それを自分の娘に教えたのである。お房が得意の歌である。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ハイありがとうござります、彼めが幼少ちいさいときはひどい虫持で苦労をさせられましたも大抵ではござりませぬ、ようやく中山の鬼子母神様の御利益ごりやくで満足には育ちましたが
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たいわたし幼少ちひさ時分じぶんには、ごくよわかつたものですから、この白狐しろぎつねはこれでもそだつかしら、とみんなはれたくらゐださうです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
申又傳吉より先日御吟味ごぎんみの節思ひあたりしは源次郎つま千代事に付て段々だん/\御吟味うかゞひしに上臺憑司がむすめに候はん此は私幼少えうせうころ高田城下の祭禮さいれい
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ハイ有り難うござります、彼めが幼少ちひさいときはひど虫持むしもちで苦労をさせられましたも大抵ではござりませぬ、漸く中山の鬼子母神様の御利益で満足には育ちましたが
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
お牧、お霜婆、斯の手紙には私は主に少年の眼に映じた婦人のことを貴女に書く積りですから、その順序として幼少をさない隣の家の娘のことを御話するのです。
幼少ようしょうのとき、鞍馬くらま僧正谷そうじょうがたに果心居士かしんこじから教えられた幻術げんじゅつ。おそらく、あのくらいのことなら、弟弟子おとうとでし竹童ちくどうにもできるであろう」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
往来の者がみんな振返って見て、まアどうも玉子をいたような綺麗なお嬢さんだ、可愛らしいおだって誰でも誉めねえものはえくれえでげしたが、幼少ちいせい時分からのお馴染ゆえ
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「二人ともまだ幼少ちいそうございますから、お出掛になるなら今の中の方が可いかも知れません」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)