“幼顔”の読み方と例文
旧字:幼顏
読み方割合
おさながお100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少し顔を反向そむけている娘をみて、鷲尾は思わすジロジロとみつめた。福々しい幼顔おさながおはどこにも残って居らず、骨太にすくすくとのびた娘だった。
冬枯れ (新字新仮名) / 徳永直(著)
「大きゅうなったなあ。いや、そなたの乙女ざかりを知らぬゆえ、見違えるばかりだが、こうしておる間に、そぞろそなたが、幼顔おさながおに返って見ゆる」
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「節ちゃんか。どうも見違えるほど大きくなりましたね。幼顔おさながおわずかに残っているぐらいのもので——」と鈴木の兄に言われて、節子はすこし顔をあかめた。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)