“血涙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けつるい66.7%
なんだ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
儂はこれを思うごとに苦悶懊悩おうのうの余り、しば数行すこう血涙けつるい滾々こんこんたるを覚え、寒からざるに、はだえ粟粒ぞくりゅうを覚ゆる事数〻しばしばなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
したがって、かりに田川大作のような狂熱的きょうねつてき青年がいて、血涙けつるいをふるって叛軍はんぐんに同情するようなことがなかったとしても、塾生たちが冷静でありうる道理がなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
病院から追はれ、下宿から追はれ、其残酷な待遇とりあつかひ恥辱はづかしめとをうけて、黙つて舁がれて行くの大尽の運命を考へると、さぞ籠の中の人は悲慨なげき血涙なんだむせんだであらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)