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横状
然るを、
元嘉、
京洛の
貴婦人、
才媛は、
平時に
件の
墮馬髻を
結ふ。たとへば
髷を
片潰して
靡け
作りて
馬より
墮ちて
髻の
横状に
崩れたる
也。
三岐を
目の
下にして、
例の
間道らしいのを
抜けたと
思ふが、
横状に
無理な
崖をするりと
辷つて、
自動車の
屋根を
踏跨ぐか、とドシンと
下りた。
汗ひとつかいて
居ない。
其の
一人が、
高足を
打つて、
踏んで、
澄してプラツトホームを
横状に
歩行出すと、いま
笑つたのが
掻込むやうに
胸へ
丼を
取つた。
湯気がふつと
分れて、
饂飩がする/\と
箸で
伸びる。