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平時
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つね
ふりがな文庫
“
平時
(
つね
)” の例文
お通は家に帰りてより言行ほとんど
平時
(
つね
)
のごとく、あるいは泣き、あるいは怨じて、尉官近藤の夫人たる、
風采
(
ふうさい
)
と態度とを失うことをなさざりき。
琵琶伝
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
平時
(
つね
)
に変れる
状態
(
ありさま
)
を大方それと
推察
(
すゐ
)
して扨慰むる
便
(
すべ
)
もなく、問ふてよきやら問はぬが可きやら心にかゝる今日の首尾をも、口には出して尋ね得ぬ女房は胸を痛めつゝ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
強情は
平時
(
つね
)
のこと病ひに勝てぬは人の身なるに、其やうな氣みじかは言はで心靜かに養生をせであらんやは、
最初
(
はじめ
)
よりいひしやうに
此家
(
こゝ
)
には少しも心をおかず遠慮もいらず斟酌も無用にして
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
平時
(
つね
)
に変れる
状態
(
ありさま
)
を大方それと
推察
(
すい
)
してさて慰むる
便
(
すべ
)
もなく、問うてよきやら問わぬがよきやら心にかかる今日の首尾をも、口には出して尋ね得ぬ女房は胸を痛めつつ
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
法華経の
品
(
ほん
)
第二十五を声低う誦するに、何となく
平時
(
つね
)
よりは心も締まりて身に浸みわたる思ひの為れば、猶誠を籠めて誦し行くに天も静けく地も静けく、人も全く静まりたる、時といひ
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“平時”の意味
《名詞》
平 時(へいじ)
平常な時。変わった事の無い時。平素。
平和な時。戦争の無い時。「万国公法」により日本にもたらされた華製新漢語。
(出典:Wiktionary)
平
常用漢字
小3
部首:⼲
5画
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“平”で始まる語句
平
平常
平生
平素
平和
平坦
平伏
平地
平日
平家