“いちぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一分64.8%
一部20.4%
一歩5.6%
一仍3.7%
一伍1.9%
壱歩1.9%
市父1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
げ……。」がたがたしながら一人の紳士はうしろの戸を押さうとしましたが、どうです、戸はもう一分いちぶも動きませんでした。
注文の多い料理店 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
造船所ざうせんじよない一部いちぶ貯藏ちよぞうされてあつたのだが、あゝ、昨夜さくや大海嘯おほつなみではその一個いつこ無事ぶじではるまい、イヤ、けつして無事ぶじはづはありません。
だが、さう云へば、一歩いちぶ非の打ちやうのない正文に練吉のやうな息子ができたこともふしぎにちがひない。事実、当人の練吉さへ、自嘲めいて時々さう口にするのであつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
むろん、このことは一仍いちぶ始終話したのです
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
つくし又大旦那五兵衞殿へ廿年來律義りちぎに勤て主思ひの聞えも取たる其方成らずや何とて千太郎殿を締殺しめころしたるや我にも更に仔細がわからず一伍いちぶ一什しじふを御奉行樣へ申上よと六右衞門の言葉に久八涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
壱歩いちぶにつなぐ丁百ちょうひゃくぜに 乙州おとくに
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
市父いちぶ並に遠佛とほふつのヌツカにアイノの家が十餘戸ある。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)