“ひとあし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一足41.9%
一歩38.7%
人足15.1%
一脚2.2%
人脚1.1%
人跫1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その折、一足ひとあしおくれて着いた俥から矢張り私ぐらいの青年が下りた。服装も私と同じように和服の袴穿はかまばきで、腰に手拭をぶらさげていた。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
指頭ゆびさきも、足尖つまさきも、感じがなくなった。何処も一様に真白になって、もう一歩ひとあしも踏み出すことが出来ぬまでに四辺が分らなくなった。
越後の冬 (新字新仮名) / 小川未明(著)
皚々がい/\たる雪夜せつやけいかはりはなけれど大通おほどほりは流石さすが人足ひとあしえずゆき瓦斯燈がすとうひか皎々かう/\として、はだへをさす寒氣かんきへがたければにや
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
広栄は一脚ひとあしぴょいと進んで、そのまましゃがんで白木の台に向って拝礼をはじめた。そして、ちょっとの間合掌していてから起きた。起きて長櫃の方へ眼をやった。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
同時に、どやどや往来ゆききする人脚ひとあしに乱れて二人は、もう並んではいません。私と軽いともえになって、立停たちどまりましたので。……何の秘密も、不思議もない。——これが約束をした当日の同伴つれなので。
甲乙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて人跫ひとあしが近づいて来る。そして静かにふすまが開いた。彼からものをいわぬうちに光春のほうで
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)