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気配
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けはひ
ふりがな文庫
“
気配
(
けはひ
)” の例文
旧字:
氣配
あちら側にも人の動く
気配
(
けはひ
)
があつたが、ちやうどその時、その中から口争ひをはじめた男と女の声が聞えて来たのである。
釜ヶ崎
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
画室で静物を描いてゐた主人の一蔵が、食事の
気配
(
けはひ
)
を習慣で感じて、ノツソリ入つて来た。
姉弟と新聞配達
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
ある日、軽い頭痛がして川原を歩いてゐると、出て来た雲が見る見るうちに険しくなつて来、むかうに鳴つてゐた雷が急速度に強まる
気配
(
けはひ
)
がしたから、兎に角土手の方へ急いだ。
イーサル川
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
十分間ばかりも待つたが、一向車の来さうな
気配
(
けはひ
)
もなかつた。通りの店々は皆もう
疾
(
とつ
)
くに閉つて了つて、ほの暗い軒燈の光が、ぽつり/\間遠に往来を照らしてゐるのみで、人通りも殆どなかつた。
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
遠野が何か云ひながら上つて来る
気配
(
けはひ
)
がする。道助は蒲団を冠つた。
静物
(新字旧仮名)
/
十一谷義三郎
(著)
▼ もっと見る
どうにもならないさびしい庭、深い
気配
(
けはひ
)
の庭、幽かな庭。
観相の秋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
この
夜更
(
よふけ
)
に、わたしの眠をさましたものは何の
気配
(
けはひ
)
か。
詩集夏花
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
物音を立てなくとも、極めて神経過敏な自分は、誰か入つて来ればその
気配
(
けはひ
)
ですぐに眼ざめて了ふ。眼をあけると、母親の小さな顔が恐しいばかりに真剣な表情で真近くのぞき込んでゐるのだ。
現代詩
(新字旧仮名)
/
武田麟太郎
(著)
澄みわたりいよよ静けき時今を
宮
(
みや
)
成らすらしみ
気配
(
けはひ
)
聴かゆ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“気配”の解説
気配(けはい、きはい)とは、視覚でははっきりとは見えないが、周囲の様子から何となく漠然と感じられる様子。ヒトでは微小な音やその遮り、風を含む空気の動きで察知しているほか、準静電界を感じ取っているという仮説もある。
転じて、株式市場や外国為替市場などでの取引で、売り方・買い方の動向(売り気配・買い気配)やそれが示す価格(気配値)にも使われる。
(出典:Wikipedia)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
配
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気味
気高
気狂