ぶみ)” の例文
と言いながらムクの面を見ていた時に、ふと気がつけば、その首に糸が巻いてあって、糸の下にはむすぶみが附けてあるのを認めました。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
六蔵といふ通ひ番頭の筆にてこの様の迎ひぶみいやとは言ひがたし。
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と米友はそのむすぶみに眼をつけました。してみればムクは食事の催促にここへ来たのではなく、この結び状を届けるためにここへ来たものとしか思われません。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ざうといふかよ番頭ばんとうふでにて此樣このやうむかぶみいやとはひがたし。
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その不安を解決するには恰好なこのむすぶみ、兵馬は少しく身を起き上らせて、直ちに結び状の結び目を解きました。解いて見ると二枚の手紙が合せてあります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)