“コト”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:こと
語句割合
36.7%
13.3%
10.0%
6.7%
詞章6.7%
6.7%
3.3%
事件3.3%
3.3%
3.3%
3.3%
3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
師のみコトを 心にもちて、ひとゝ居るわれのしぐさの 堪へがたきかも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
三津郷……大穴持命の御子阿遅須枳高日子アヂスキタカヒコ命……大神ユメぎ給はく「御子の哭く由をれ」と夢に願ぎましゝかば、夢に、御子のコトカヨふと見ましき。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
例年当寺ニテ執行シュギョウ阿波アワ丈六寺代印可ノ儀ナラビニ遍路人ヘンロニン便乗ノ扱イ等ニワカ阿州家アシュウケヨリ御差止オサシト有之候コレアリソウロウモッテ中止イタシソウロウナオ秋船アキブネノ遍路ハ其折ソノオリ再告申サイコクモウスベキコト
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ソノゼイコト由々ユユシクゾ見エタリ——とあるが、彼自身も以下の兵も、みな見じめな身なりで、しかもその大半が、まだ飢餓線上からよみがえったばかりの顔いろの悪い者やら
興台コトヾ——正式には、興言台と書いたのであらう——産霊ムスビは、後代は所謂詞霊コトダマと称せられて一般化したが、正しくはある方式即とを具へて行ふ詞章コトの憑霊と言ふことが出来る。
あらがひのコトモダして あまりさびしさ
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
然に先日は薩行被遊候と承り候得ども、長崎ニ於も折あしく御面会申不上実失敬のコト此頃ハ東廻り三田尻廻りニて御帰国と奉存候所、存外御手間とり候て昨日御帰りと先刻承り候。
……なんだ、妙な面をするな、こんなトボケタ小娘だから、なにも知るまいと思って、さんざ出汁だしがらにしゃぶりゃがったが、事件コトのありようは元すえまで、なにもかにも知ってるんだぞ。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
祕も楊雄がコトさらに大聖大佞などの語を使つたのは、唯抽象的に述べたものでなく、王莽といふものが彼れの眼中にあつたからで、愚者は僞善家に欺かるれど、眞物と僞物との別は
楊雄と法言 (旧字旧仮名) / 狩野直喜(著)
此も奈良朝以前にも既にコトに神にふ位の内容しか感じられないまでに固定したと見えてゐるが、「ことあげ」と言ふ語が、「ことゞあげ」で、人間の神にする「ことゞ」を言うたと想像出来る。
感情の比較的強度をコトにすることの多い言語の媒介によるよりも、寧ろ、情調を直通せしむるといふ方法を採る立ち場の出来る理由があるのである。
和歌批判の範疇 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この以前からほきコトは、生活力増進の祝福詞である為に、齢詞ヨゴトの名を持つて居たらしく、よごと必しも奏詞にも限らなかつた様である。